第33話 麦の襲撃を助けたヒーロー
麻里
え、警察呼ぼうか?
須藤
それはやめ、、うわー!!!
麻里と須藤はLINE通話繋がりっぱなし。
麻里
(誰か呼ぼう!
麻里は須藤の意思(警察沙汰を望まない)を尊重した上で、人海戦術による救出を決断しました。サークル同期に片っ端から連絡を取る中で、クールでみんなから一目置かれていたイケメンの北原くんが、唯一即座に手を貸してくれることになりました。
北原
わかった。俺行けるよ
麻里
ありがとう!!
北原
一人じゃ行きたくないから飯嶋も来てくれる?
北原くんは、ストーカー行為に発展しかねない女性間のトラブルに、単独で介入するリスクを避けようとしました。麻里の存在は、彼にとって目撃者であり、正当性を保証する盾になります。
麻里は、北原くんが麻里の家に来てくれて、北原くんの車に乗り込みました。電話はまだ繋がっているか、あるいは切れていても須藤の状況は極限状態にあります。
北原くんは麻里を迎え、須藤の家に車で二人で向かいました。
麻里は、電話越しに須藤の悲鳴を聞きながらも、北原くんの車に乗って須藤の家へと向かいました。
車中での北原くんは、緊急事態にもかかわらず、クールで冷静でした。
北原
飯嶋さ、サークルの奴らとはもう関わらなくていいと思うけど
麻里
ま、まあそうなんだけど、、
北原
須藤と今同じ職場なんだって?
ほっとけないってことか
麻里
そ、そうなの、、
彼は、ただ状況を理解し、**「仲間を助ける」という合理的な行動原理に基づいて動いているように見えました。麻里は、柳井のような幼稚な会話はしない北原くんに、「やっぱりかっこいいな」**と、尊敬の念を抱きました。
北原くんの車が須藤の実家のマンションに到着し、二人は急いで彼の部屋に向かいました。
※須藤の両親は普段結構帰りが遅いらしい
須藤の部屋の扉は、麦が無理やり押し入ったために、完全に閉まっていませんでした。玄関の隙間からは、麦の怒号と、須藤の弱々しい抵抗の声が漏れていました。
北原
飯嶋、行くぞ
北原くんは扉を押し開け、まず部屋に入りました。
北原くんは、事態が最悪な方向に進んでいることを察し、躊躇なく扉を押し開けました。
部屋の中は、地獄のような光景でした。
須藤と麦は、全裸になっていました。次は須藤にのしかかり、その行為はすでに最終段階に達しているように見えました。
北原
須藤!麦!
北原くんの怒号が部屋に響き渡りました。
その瞬間、須藤と麦は、麻里と北原くんという、最も見られたくない二人の前で、全裸になっているという事実に気づき、顔が真っ青になりました。
須藤は、麻里とセックスしたことはあるものの、麦に襲われ、屈辱的な形で全裸になっているのを麻里と、特に尊敬する北原くんに見られたことが、恥ずかしくてたまりませんでした。彼の心は、恐怖だけでなく、深い屈辱感に苛まれました。
麦もまた、かっこいいと思っていた北原くんの前で全裸になって須藤を襲っているという、自分の醜い欲望の全てをさらけ出したところを見られ、恥ずかしくてたまりませんでした。彼女の暴走は、一瞬にして羞恥心に変わりました。
北原くんは、この絶望的な状況を一瞥すると、すぐに冷静な判断を下しました。
北原くんは、側に置いてあった須藤の服を掴むと、麦には目もくれず、須藤くんの体に投げつけました。
北原
須藤、服を着ろ!
全裸という極度の屈辱に晒された須藤と麦を前に、北原くんの冷静さは際立っていました。彼は、感情的な混乱を一切見せず、すぐに事態を収束させることに集中しました。
北原くんは、麦っに視線を向けずに、彼女のプライドを逆手に取る言葉を投げかけました。
麦
北原、、私の裸、、
北原
麦も服着てくんね
北原くんは、麦の動揺を鎮めつつ、**「服を着る」**という現実的な行動を促しました。麻里は、その冷静な判断力に感嘆しました。
麻里
(さすが北原くん、こんな時でも冷静)
北原
麦送るわ。飯嶋も行くぞ
麻里は、須藤を抱き起こしながら、北原の助けに心から感謝しました。
麻里
ありがとう北原くん
須藤は、屈辱と安堵と恐怖の入り混じった感情で、一人でただ泣いていました。
麦が服を着終えると、北原くんは彼女を車に乗せ、麻里も同行させました。これは、麦が暴走しないよう牽制するため、また麻里さんを無関係なトラブルから守るためでした。
車内で、麦はまだ冷静さを取り戻せず、自分の行為の深刻さよりも、北原くんとの関係に固執するような発言をしました。
麦
ねえ北原、うちの裸見ちゃったね?
北原くんの対応は、麦との関係を完全に断ち切る、冷徹なものでした。
北原
見なかったことにするよ
北原くんは、麦の必死なアピールを完全に拒絶し、この出来事を**「無かったこと」**として処理することで、麦の執着がこれ以上、須藤や麻里の人生に影響しないよう、最後の防御線を張りました。
須藤の家での最悪の事件が収束した後、北原くんは麦を送り届け、麻里を自宅まで送るために車を走らせました。車内の雰囲気は、先ほどの地獄絵図とは一転し、穏やかな会話が交わされました。
麻里
ごめんなさい北原くんいきなり、、
北原
気にすんな、空いてたし酒も飲んでなかったから
北原くんは、あくまで冷静で、麻里の感謝を負担に感じさせないように振る舞いました。
北原くんは、麻里を苦しめ続けた過去の悪意についても、さらりと触れました。
北原
あ、あすかのコラ画像、面白がってたの柳井だけだったから気にすんなよ
麻里
うん、ありがとう
この情報で、麻里はあすかの悪意がテニス部全体のものではないと知り、少し心が軽くなりました。
北原くんは、テニスサークルの人間関係を完全に断ち切ることを決めました。
北原
同期旅行俺も行ったよ。つまんなかった。もう俺ももうサークル同期の集まり行かねぇわ
麻里
美緒もつまらなかったって言ってたよ。そうなんだね
北原くんは、麻里の夫である広大に対し、興味を示しました。
北原
飯嶋の旦那さん見てみたい
麻里は、クールで尊敬できる北原くんが夫に興味を持ってくれたことが嬉しく、スマホで写真を見せました。
北原
めっちゃイケメンじゃん、年は?
麻里
2つ下だよ
そして、北原くんは、麻里と須藤の大学時代の関係に対する過去の正直な思いを打ち明けました。
北原
俺個人的には、飯嶋には悪いけど須藤と飯嶋くっついて欲しいと大学ん時思ってたんだよね
麻里
そうなんだ、、
北原くんは、須藤の当時の気持ちを察してたからこそ、麻里との成就を願っていたのかもしれません。しかし、今の麻里の姿を見て、その思いは変わっていました。
北原
幸せそうでよかった
北原くんは、麻里の家の前で車を止めました。
北原
あ、ここでいい?
麻里
うん!ありがとう!
麻里は家に着きました。
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