骨しゃぶり

床の間ん

骨しゃぶり




俺は、



憧れのあの子をよ、



白の、白馬、いっちゃん高いレクサスに乗って迎えに行く。



そしてよ、この東京の夜景を見下ろす最上階のレストランさ。



エレベーターを降りるとよ、立派なドア、ドアマンが出迎える。



外じゃねぇ。屋内ドアマンだ。



そのドアをくぐればよ、ピカピカの石の床は今度はふっかふかの絨毯さ。



土足で歩くのにふっかふかさ!



俺は彼女をエスコートするんだ。



もちろん、ドレスコードあっぜ!



俺はスーツ、彼女にはよ、気張らせねーよーに、ギリ電車乗れるくらいのよ、ビジネススタイルだ。



もちろん俺が、むちゃくちゃ高い店の店員の言いなりでプレゼントした服さ。



彼女はよ、ブランド物なんか持ってねーからな。



そんでよ、当然、テーブルに案内される前にご対面さ。誰にって?



ソムリエさ。



俺は言う。


「私も彼女も、ワインには疎いんだ。だから…癖が強いやつを頼む。ここで異国を感じさせてくれ。」



ソムリエ(ニコッ



案内された席はよ、小ぶりな丸いテーブルに白い布がかかっててよ、フォークもナイフも直置き、パンもだ。



彼女はきっと驚くよな。直置きなんてドレスコードある店だけだろ。



注文、もち予約済みさ。



料理はよ、フルコースじゃ腹一杯になっちまう。



彼女はよ、出された飯を残すなんてきっと考えられないんだからな。



だからよ、前菜とちょっとしたパンが出てきてから、メインディッシュの肉で終わりさ。


 

 選ぶ肉料理はチキンがいいな。


 俺は骨をしゃぶる。


 鶏の骨をしゃぶる。


 フライドポテトはもう食っちまった。


 コーラはもう少しある。


 月に一度のフライドチキン、


 独りで食う。




 俺はカネも勇気も無ぇ


 チキンだ。




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