第10話 説得された

 その後、俺が聖女だということが村中に知れ渡った。エイミーの手によって。


「シャーリーンが聖女だぁ?冗談も休み休み言えってんだ……」


 アデルが言った。


「シャーリーンが聖女様だったらこの家の後継ぎがいなくなっちゃうわねぇ……」


 マーサが言った。俺が嫁いでも後継ぎはいなくなるだろ。


「お嬢様、真の聖女シャーリーン様が現れました。これで公爵家に帰れますね」


 ザックが言った。そう簡単に事が進むかな?


「聖女様、この国をお救いください……。この国を導いてください……」


 ジュリエットが言った。もう俺が聖女だと思っていやがる。


「私は聖女なんてやりたくないんだけど?」


 俺が言った。


「今日の魔物を見ましたでしょう?時間がありません。国中であのようなことが起こっているはずです」


 ジュリエットが言った。


「けっ、シャーリーン。年貢の納め時だな。はっはっは……」


 アデルが言った。お前も俺の親として貴族にされるかもしれないぞ?


「善は急げです。王に会う手筈は私が整えます。それでは一緒に王都まで行きましょう。聖女様」

「うーん、わかったよ」


 俺は根負けした。聖女にでも何にでもなってやらぁ!俺とザックとジュリエットは王都へ向かった。

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真の聖女は俺だっていうのわかってないみたいだから黙ってよう あんこくじだい @ankoku_jidai

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