デリヘックガールズ

@yamikazo

第1話 生き方

コツコツと靴につま先を入れるように音を鳴らす、踵を整えいざドアを開ける。


眩しい太陽の光が自分を照らし、外の風が家に入り込み、空気を入れ替えてくれる。


今日から念願の2年生が始まる、今年こそなるべく_____


「目立たずに過ごす!」


大声で宣言したはいいものの、たまたま隣の家の人に聞かれて顔を赤く染めてしまう。


「あ...アハハ〜...おはーっす...」


向こうは「おはよう」と返してくれるのが内心ほっとしてる。


さて、学園に着く前に、軽い自己紹介をさせて下さい、私は主人公 時雨天倉は普通の女子高生ではない__

なーんて訳もなく普通の女子高生です。

パートナーはいません!あ!恋愛的な意味じゃなくて戦闘的な意味ね!


え?戦闘的ってどういう意味かって??うーんとね

私たち学生は戦闘科バトラー支援科サポーターってのに別れてるの、私は戦闘科ね、本当は2年生になる前にみんな作ってるんだけど......


「生憎私はぼっちですから...」


マジでため息出ますよ、こっちは話しかけられたら避けられるってのに!だいぶイケてる顔してると思うんだけどな〜って母さんに言われますよ、ふふん。


そうこう話している内に正門に着きましたね、普通ならここで「天倉ちゃんおはよ〜♪」って友達がいれば話しかけてくれるのが王道ですけ。


「まただ.....」


去年の秋くらいから毎回毎回他の生徒が列を作り、「天倉様おはようございます」ってみんな頭下げるんだよ、これヤバくない?私はガキ大将かよっ。


「お、おはよ〜...」


私が玄関に入るまでこの列は続いてる、毎回思うけどなんだこれ、公開処刑だよガチで

2年生になってもこれが続くと思うと胃が痛いよ....


「おはよ〜」

教室のドアをガラガラと開けるとみんなこっちを見ている。そして何故か1番上の席だけ誰も手をつけず、座っているものもいないので毎回私はそこに座っている。


「んしょっと....」

いやいや、多分みんな新学年で緊張してるんだよ。きっとそう....であって欲しい。


きっとそう.....だよね?

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