釈迢憲先生作品集
吉田隼人
眼の中の鳥
眼の中の鳥
わたくしの右眼のなかには いつの頃からか
一羽の鳥が棲みついてゐます。
それはつねに視界の隅で
翼をひろげて滑空してゐるのです。
おそらくは逆光なのです。
わたくしはいつも その影のみを見るのです。
放心した折などに
それはわたくしの世界をゆっくりと横切ってゆきます。
その正体がなんであるのか
それはどうでもよいことなのです。
わたくしにしか見えないその鳥が
いづれわたくしとともに消え失せる
その閉ぢられた鳥占とともに──
もはやそれのみでよいのです。
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