【エッセイ】 まずは、カクヨム様に無料で拙作を投稿させて頂いていることに、心より感謝を申し上げたい。その上で、ひとつだけお願いがある。

@k-shirakawa

題名:予約投稿との戦い。

カクヨム様で長編を書いていると、時々ふと我に返る瞬間がある。

「私は今、拙作を書いているのか? それとも予約投稿の奴隷なのか?」と。


いや、予約投稿の手順は完璧に覚えている。迷わない。

むしろ目を閉じてでもできる。

問題はただひとつ——★一日ずつしか予約できない★という、あの謎仕様である。


10万文字? まあ許そう。

しかし100万文字級の長編となると、話は別だ。

拙作「椿と水仙の花が咲く庭」は下書きを含めて320万文字の長篇仕様だったが、20話、30話、50話……

それらを「公開日時:〇日」「公開日時:〇日」と、ひたすらポチポチし続けるこの作業が辛かった。

そこで早めに100万文字以下で完結させ、後継小説「月影に濡れる」にゆだねることにした。


気づけば私は拙作を書くのではなく、

『予約投稿クリック請負人』

あるいは

『公開日時選択のプロフェッショナル』

と化している。


マウスはカチカチ鳴り続け、すでに三回買い替えた。

貧乏ゆえヤマダ電機さんで800円の安売りの品だ。


私の指は「またかよ…」と無言の抗議をしてくる。

そのうちクリック音が妙にリズミカルになり、

「これ、新しい音楽ジャンルでは?」と錯覚するほどだ。


それでも、予約投稿がズラッと並んだ瞬間の達成感は格別。

「よし、これでしばらくは自由だ!」と、

まるで冬眠前のクマのような安心感に包まれる。


今日もまた私は、物語を書くか、予約投稿をするか、

その狭間で揺れ動きながらマウスを握りしめている。


昨今はAIの進歩が目覚ましい。

カクヨム様に強くお願いしたいのは、

★最低でも20記事くらいは一括で予約投稿できるよう、システムを改良していただきたいという一点である★


― 了 ―

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