第2話 うさぎは燃えている

 ◆◆◆◆


 新宿駅のホームで、アイドルカードフェスティバル――通称『アイフェス』の大会を『スマホ』で視聴したわたしは、東京都内にある 親戚のお姉ちゃんの自宅に向かい、チャイムを押した。


  ピ ―― ン ポ ―― ン 


 しばらくして、ドアがガチャッと開き、


「だぁれ〜~? ふわ〜~っ」


 寝起き姿の親戚のお姉ちゃんが眠そうにのっそりと現れた。

 興奮してわたしは、お姉ちゃんにつめ寄った。


「あかねちゃん! わたしを【カードアイドル】にしてぇぇ!」


 昔から仲が良く親戚であり、アイドルコーディネーターである【星流せいりゅう あかね】ちゃんは真面目な顔に変わり。


「……本気なの?」


 さらに真剣な表情でつめ寄った。


「 まじまじまじ――まじりんこぉ! 」

 

 ひたいに手を置いてきた。


「 熱はないよぉ! 」


「いいや、あるね……」


 にやっと笑い、指先でわたしの胸元を触る。


「ここに……熱い炎がさ……」


「…………っ」


「いいよ、手伝ってあげる」


「ほ、ほんと?」


 あかねちゃんは笑顔をきらめかせ。


「あんたならきっと、凄いカードアイドルになれると思うよ」


 自宅に招き入れられ、念願のカードアイドルになる特訓を開始した。

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