サンタカゥロース

久遠 燦

第1話

リンリンリン――


冬の夜空で鈴が鳴った。


空を駆ける不思議な影。

赤いサンタの服を着た、巨大な牛。

「サンタカゥロース」だった。


牛は言いました。

「トナカイの居ない地域の子供達はプレゼントが貰えないから…代わりに届けてあげるんだ。」


でも、サンタカゥロースさん。

クリスマスはもう終わっていますよ。


子供たちの寝静まった部屋に忍び込み、そっと枕元に置いたのは――自分のロース肉。

「お肉はお正月の方が役に立つからね…すき焼きとか…」


サンタカゥロースは夜空を見上げました。 鈴の音が、少し寂しく響きました。


リンリンリン――


夜空に鈴の音が響きます。

次は貴方の家にも来るかもしれません。

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サンタカゥロース 久遠 燦 @Milai_777

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