眠る月と星たち
ホショミ
第1話 この街の片隅で
朝目覚めると 残された日を数える
当たり前のように笑っていたあの頃
こんなふうになるなんて
誰が予感しただろう
血の流れが痛みに変わる
ひかりの消えた夜
ずっと ずっと 心が叫んでいた
仲間とは同じ気持ちを共有した
裏切り者もいた だけどそれでいい
偽りは 時に
人の優しさを膨らませるから
どこかで あの子が泣いている
悲しくひかる瞳
助けたいと強い思い抱いた
夜の月が 影の星たちが眠る
この街の片隅に座り込む そのひかり
いまはただ 笑い合っている
この姿に似合うように演じ続ける
きっと大丈夫だって
信じている
この街の片隅で
この街の片隅で 光は必ず
誰かの夜を照らすから
東京のトー横。
街を彷徨う少年少女の心に伸びる影。
そのなかに宿る、あまりにも美しい光。
彼ら彼女たちの
生きるイノチ
生きる魂のともしびを
ぼくに教えてくれた人がいる。
何度すれ違っても
時に話せない時が巡ってきても
ぼくは、その人を大切に思う。
その人は、自己の苦しみと闘っている。
ぼくもずっと同じ苦しみと闘ってきた。
だから、わかる。
その人が誰よりも
優しく清らかで純純な
「こころ」に反応することを。
なぜなら、
その人自身が美しい心の持ち主だからだ。
だから
その人の作品は
人々の心に潜む悲しみを静かに照らす。
その人の
苦しみがやわらぎますように。
そして、
穏やかな時間がたくさん溢れることを
僕は離れた場所から願っている。
眠る月と星たち ホショミ @kumayu23
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