転生したら木だったわ。俺の人生終わったww

ヘビーなしっぽ

転生したら木でした。終わった


俺…土居どいうるしは死んだ。

どうやってかと言うと、木の下敷きになってそのままポックリだ。

地震が起きて、逃げようと外に出たら庭にあった大木が急に倒れてきて、その木とコンクリートにサンドイッチされてチーンだ。

酷え死に方だったよ。アホみたいに痛かった。

何回も血吐いた気がするし、意識がなくなるその直前までずっと潰されてたんだからマジで痛いとか言う次元じゃなかった。


まあ、それはさておいて。


話は面白いくらいに180°変わるのだが、今喋っているのは、間違いなく俺だ。別の誰かが俺の死について語っているわけでもない。

そのくせ、なんか幽霊的なのになった俺が喋っているわけでもない。

じゃあなんで喋れてるかって?


俺だって知るかよ。


目が覚める…っていうか、意識が覚醒したらこうなってたんだよ。

周りを見ることもできないし、なんなら喋れもしない。しかも、動けない。

でも呼吸はしてる気がする。

何やら本来腕のあるべき位置からなんか空気が入ってきているんだ。

最初は困惑したけど慣れてきたよ。まだちょっと気持ち悪いけど。


そんで思ったんだけど、俺、転生したんじゃないかと思うんだ。

この生きてるのかどうかも分からない状況はちょっと分からないけど、死んで急に目が覚める。なんてのは異世界転生とかのお決まりだろ?

でも、目が覚めたはいいものの、瞼が開かないんだ。口も聞けないし、匂いもしない。

どういうことだ? もしかして、なんか盲目で声帯焼き切れてて嗅覚消えてるみたいな厨二が好きそうな設定爆盛りだったりしないよな?


そんな不安を心中で語っていると、唐突に俺の上に何かが降ってきた。


…降ってきた?

あ、なんか感覚がある…冷たい…? しかも俺を伝う様に流れて…ああ、水か? これ。


…ん? 待ってくれ。今の状況を一旦整理しよう。なんか見えてきた気がする。

えーと、何も見えない、喋れない、匂いがしない、動けない。更に、いろんな位置から呼吸してる気配がして、水をかけられてる…?



あー、分かった。分かった気がする。

植物だわ。これ。

本当に植物なんだったら、合点しか行かねえよ。

今の状況全部に説明つくわ。

まじ? 転生したと思ったら木だったとか…。なんかもうちょいマシなのなかった?せめて人型は保ってて欲しかったんだけど…。なんかショックだわ…。


…というわけで(?)。

俺はどうやら、木になってまた新しい人生を歩むことになるらしい。

人生ハードモードとかいう次元の話じゃねえんだけど。

ったく、まじで笑えるな。


そうこうして、俺(木)の異世界生活が始まった。

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