オカメインコ卵騒動

幸まる

第1話 我が家の愛鳥さん

オカメインコ、ご存知ですか?

インコの人気ランキングで、堂々上位に食い込む鳥さんです。


インコと名前に付いていますが、実はオウム目オウム科に分類される、オウムの仲間。

頭には、シュッと長くて美しい冠羽かんう(かんむりばね、とも読みます)が生えています。

冠羽は、オウムのシンボルです。


つぶらな瞳の斜め下、耳の穴の部分には、オレンジに色付いた羽根が、まるでほっぺを描いたように丸く模様を作っています。

チークパッチと呼ばれている、この部分。

オカメインコの名前の由来となった特徴で、冠羽と並ぶ、見た目の可愛さを印象付けるものでもあります。

(ホワイトフェイスと呼ばれる種類にはありません)



はい皆様、では想像して下さい。

ほっぺがぽわんとオレンジに色付いた、鳥さんのお顔。


・・・想像中・・・


かわいい!

とてもかわいいっ!!

顔だけでもうかわいいっ!!!


そんなかわいいお顔のオカメインコは、中型のインコ。(オウムだけど)

体長は、存在感のある長い尾羽根を含むと30cm以上。

体重も平均80〜100gと、一般的なセキセイインコの二倍程の大きさです。


性格は、基本的に温厚で、ちょっぴり臆病。

とても賢く愛嬌があり、信頼関係を築けると、飼い主にたくさんの愛情を向けてくれる、まさにコンパニオンバードの代表格と言っても過言ではない鳥さんです。


コンパニオンバードとは、観賞用ペットでなく、手に乗せたり言葉を交わしたりして、家族とコミュニケーションをとる鳥達のこと。

つまりは、家族ということ、ですよね。



さてさて。

その可愛いオカメインコは、なんと私の愛鳥さんなのですよ!

えっへん。


ハイ! ご紹介しましょう!

我が愛鳥、ノーマルオカメインコのオカメさんです!


ドドーンッ!


…………え?

見えない?

あ、そうですね、文字でした。



コホン。

では改めまして。


私はオカメインコと一緒に暮らしています。

並オカメという、原種に近いグレーの羽根のオカメインコ。

現在7歳の女の子メスです。


性格は温厚で甘えん坊。

そして、とってもビビりです。

放鳥(ケージから出て過ごす自由時間)中は、ちょっとしたことで『おかあしゃ〜ん』と飛んできます。

あ、喋るわけではないですよ。

私がそんな風に感じる、というだけです。


オカメさんは、そんなかわいい私の愛鳥さんであります。



実は私、これまでセキセイインコや文鳥と暮らしたことがありますが、皆オスでした。

メスのインコと暮らすのは、実家にいた時、姉が飼っていたオカメインコ以来のことです。


オカメさんを迎えたのは、まださし餌が必要だった、中雛ちゅうすう(成鳥になる前の段階)の頃でした。

さし餌とは、親鳥の代わりに飼い主が雛鳥に餌を与える行為のこと。

その頃のインコは、まだ性別を判断するのが難しく、ペットショップなどでも性別不明で表示されていることが殆どです。


私は特に性別に拘ってオカメさんを迎えたわけではなかったので、オスでもメスでも良いと思い、ずっと気にせずに暮らしていました。

しかし、ある日を境に、オカメさんがメスであることを重大な事実として意識しなければならないようになったのです。



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