第8話 じゃあもう一度



 じゃあもう一度。

 フッ。と。


 今のは?



 そう。手裏剣ね。

 今、自然に手裏剣と呼んでいたわね。

 昔から。これ。自然に手裏剣と呼んでいたのよね。


 全身を引き絞りながら固める動きとしならせる動きを同時にめて、バネみたいな手首の返しで手の甲を打ち込む。

 骨に守られた、比較的硬い急所を近くからえる当身技あてみわざ。動く相手にタイミング良く入れるの難しいんだよね、この当身あてみ

 殆どすれ違う位の距離で一番効果を発揮する動きでもあるし。


 これはお爺ちゃんの言う手裏剣なんだよね。

 これも含めて、お爺ちゃんの言う手裏剣。



 だからぁ……

 そこなのよ!

 そこが違うのよ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る