好きな子、君の隣の子。
故に
第1話 あ、ごめん。間違えた。
マフラーがいる肌寒い季節――。
中学生ぐらいの男女が、歩いている。
お互いの息は白い。
女の子が足を止めて、男の子に声をかける。
女の子は頬を赤くして、目を潤ませている。
「今、好きって言った?」
そう言って私は顔を赤くする。
だって仕方ないじゃん!
今までそんなこと言われたことないし……。
というか、さっきまで普通に話せてたのに。
急に意識しちゃうじゃないか……。
なんでそんなことを言うの〜!恥ずかしいよぉー!!
私は頭を抱えて悶えていた。
すると彼は私の頭を撫でてきた。
「あ、ごめん。間違えた。」
「……ばぁ゙?」
「だから……間違えた。」
「今……好きって言ったよね?」
「好きな子、君の隣の子。」
私は、隣を振り向く。
幼馴染が横に顔を赤くしている。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!なんなんだ!」
隣の子が好きだとぅぅ!
あ?
待てや!
こっち向いて言うとったやないか!
ちょっと良い感じを、2ヶ月前からそう言う感じだしとったやんけ!
違うだと!
大人しく、お淑やかに貴様に好かれるようにしてたやろがぁ!
それが、隣の子が好きだ!
あ゙あ゙あ゙?
12月24日にそんなこと言わんでもええやろうがぁぁぁ!
この世の中クソだ!
好きな子、君の隣の子ってなんや!
クリスマスなんか死んじまえぇぇ!!
吉田秋 14歳 中学2年生。
クリスマスイブに失恋した!
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