第1話 悪夢


  夢 を見る。



そんな事が、偶にあるのだけれど

大体が 悪夢 なのは…何故だろう?

「あー!良い夢見た!」という経験は

あまりない。

 悪夢同様に、夜中に割と起きがち。

何がどうという訳でもないけれど、

本当に疲れが取れないままに

 《本当に…どうしてくれようか?!

前任の大馬鹿糞野郎をマジ引き摺り

出してきて、髪の毛毟り倒して

ハゲ散らかしてやりたい気持ち!!

コレどう是正せよと?!》

 ……と思う様なガチでクソ面倒な

職場へと出掛ける事になる。


         それはそれ。


  悪夢 のハナシ。



毎朝、何だかよく訳の分からない

変な悪夢を見て目が覚めるけれども、

一体、何のなのか。

そして薔薇の名前を忘れたとしても


悪夢の内容は、鮮明に覚えている。




お昼休みに社食で席が空いてなくて

ずっと立たされている…。



実際にそんな事は一度もない。社食は

そこそこ広いし、皆とっとと食べては

すぐに居なくなる。その回転率は

決して悪くはないというのに。

 それなのに、美味しそうな料理を

山ほどトレイに取って、ずっと席が

空くのを待って立っている……自分。


   その、気まずさ。



焦りじりとした心持ちに、憤りよりも

寧ろ段々と 虚無 を感じ始める。

 いつまでこうして立っていなければ

ならないのか。トレイの上には折角

美味しそうな料理を沢山、好きなだけ

取って来たというのに。


 お昼休み、終わっちゃうよ…。


そんな 焦り ばかりが目の前を

ぐるぐるぐるぐる去来する。


お腹もすいた。目の前には御馳走が

山ほど乗ったトレイ。

(…何故かこの辺、意気揚々と

バイキングに行った様な謎状況に。

 でもまぁ、夢だからな。)



 …どうしよう……どうしたら。



そこで漸く悪夢から覚醒する。




 …悪夢よ……去れ!!


           そして



悪夢がサッパリ執筆には生かされや

しない、という…更なる悪夢。









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