セブンズオーシャンは夢を見る

　その昔…広大な海と大きなプレートで成り立っていた世界は、やがてある一点で起きた謎の赤い光線爆発によって八つのプレートと七つの海に割れてしまった。海は海水に境界はないというのに、まるで見えない壁があるかのようにハッキリと海域が分かれ、それぞれに特徴のある海となっていた。そしてそんな世界にはただ一つ。誰もが目指したがる世界の頂点があった。それもそのはず、あれだけハッキリと割れた七つの海が一か所だけ交わっているのだから。そこは七大頂点（キングコア）と呼ばれた。

　そして今また一人、キングコアに眠ると言われる宝を目指し旅に出る少年がいた。

「それじゃ、一思いに行ってらっしゃい！ハオ。」

　こうして俺を送り出してくれたのは、親のいない俺を16歳の成人まで育ててくれた村の中で一番感謝すべき酒場のマギーおばさん。彼女が最初に俺を拾ってくれた。それからは村一丸となって俺を教育してくれた。でも、勉学だけはちょっと不足している...。そんな俺は今日、憧れの世界。セブンズオーシャンへと旅に出るのだ！キングコアに眠る…古代の宝を目指して。

「よーしっ！行くぞぉー！」

　ここは比較的穏やかな海で有名な、「マリアの海域」。天気も荒れることは少ないので順調なはず…ん！？

「ぬわんじゃありゃぁ～～～！！！？」

　まだまだマリアの海域のはずなのに、目の前に突然、紫を稲妻を抱く大きな竜巻が起こっていた。

「の、のわぁ～～～！！！」

　こうして俺は意識を失ったまま流された。

　続く