乙女ゲーム『おっぱい見せてもらえませんか?』のゲーム世界に転生した俺〜タイプの異なる美少女達にひたすらお願いしていく懇願無双を始めてしまう〜
蓮根
プロローグ
第1話 おっぱい見せてもらえませんか?
「放課後にいきなり呼び出しちゃってごめんね」
「うんう、全然大丈夫だよ」
ここは、とある魔法学園の屋上。
同学年でクラスメートの美少女に自分の想いを伝えるため、誰も来ない静かな場所を選択して呼び出していた。
————愛の告白。
人生で最もドキドキする瞬間と言っても過言ではない、生死を分ける運命の分岐点だ。
空は雲一つなく夕焼けに包まれている。
誰かに思いの
季節は……確か秋だったか。
もう太陽が落ちるのが早い。
夏の暑さも徐々に和らぎ、秋の過ごしやすい涼しさに包まれている今日この頃。
しかしながら、俺のハートは燻り燃えたぎっている。
最終目標を完遂するためにも。
この一世一代の大イベント、絶対に失敗は許されない。
哀愁を帯びた寂しげな空間の中、俺はポツりと言葉を投げる。
「夕陽が綺麗だな」
「学園の屋上ってこんな良い景色だったんだね」
「……」
「……」
それっぽい雰囲気だ。
普段の雑談とは打って変わって口数は少ない。
ロマンチックな風景と相反する独特な緊張感に包まれる屋上で、数分の間、互いの視線と視線が交錯する。
俺は何とも言い難い沈黙を破り、意を決して本題に切り込んだ。
「今日は水無月さんに大事な話があってさ……」
「そっか……うん。聞かせて」
俺は相手の気持ちを探るのが苦手だ。
水無月さんの真意が読めれば、恋愛的な駆け引きに頭を悩ませることも無くなるだろう。
だが、そんな超能力者などいるはずもなく、現実は躊躇なく俺の行手を阻んでくる。
だからこそ怖い。
失敗すれば今後気まずい関係性になってしまうのは目に見えている。
だけど、何も告げずに後悔だけはしたくない。
……言ってしまおう。
俺だって覚悟を決めて屋上に呼んだんだ。
この雰囲気、相手だって充分察しているはず。
今さら臆して後戻りなんて出来っこない。
転入してからまだひと月しか経ってないから大した交流も出来てないけど。
俺の願いは必ず彼女に届くと信じている。
懇願するんだ————俺の儚き願いを!!
「あのさ……水無月さん……」
「はいっ……
『おっぱい見せてもらえませんか?』
「————えっ??」
一瞬、刻の流れが静止する。
誰がどう見ても告白するシチュエーションでしかない中、空気を読まない発言を平然と行う俺。
水無月さんは、銃で脳天を撃ち抜かれたかのような衝撃を受けて目を丸くしている。
熱覚めやらぬ内……と言うだろ?
だから、俺はいち早く答えを聞きたかったので、間髪入れずに念を押した。
「返事を聞かせてもらってもいいか?」
「えーっとね、ちょっと待って……………………大丈夫大丈夫、落ち着け私。きっと私の聞き間違いだから」
うんうんと、自分を納得させるかのように独り言を呟いている。
ちなみにこの乙女ゲームは選択形式ではなく、自分の好きな告白メッセージを直接打ち込んでアプローチができるから、ヒロイン達の様々な反応が見れて面白いのだ。
さて、問題はここから。
水無月さんは突拍子もない俺の言動をまだ信じられないでいる様子だ。
「わ、私、結構緊張しちゃってて聞き間違えただけかもしれないから、悪いんだけど、もう一度だけ聞かせてもらってもいいかな……?!」
「あぁ分かった!」
こんな大事なことを二度も言うのは男として情けないが、もう一度だけ真心を込めて懇願してみるしかないか。
俺は頭を深々と下げてお辞儀をした。
謝罪をする際の角度まで背中を曲げて誠実さを装い、それでもって大胆に。
『水無月さんのおっぱいを見せて下さいお願いしますお願いします!!』
「うん、聞き間違いじゃなかったみたい?!」
「で、お返事は?!」
数秒間の虚無状態を経て、水無月さんが恥ずかしそうに顔を赤くしながら返答する。
「…………む、無理無理無理!!」
水無月さんは全力で拒否をしてきた。
だが、俺はこの程度で諦めたりはしない。
「一生のお願いだから、この通り!!」
「いくら神宮寺君の頼みでもそれは……!!」
「俺の気持ちは本物です!」
「私の胸なんか見ても面白くないってぇぇ……」
「いやいや、水無月さんのおっぱいは最高です。俺が保証しますから!」
最高か否かはこの眼で見て判断するしかないよなぁ、ぐへへへ。
「最高って……私、親以外にまだ誰にも見られたことないのに!」
「なら尚更、俺が最初に見ないとじゃん」
「どんな理屈ですかっ!!」
とりあえず、未経験っと。
他の男に汚されてたら見る目変わっちゃうよ。
「こんだけお願いしてるんだ。なっ、頼む!」
「神宮寺君のエッチ……」
「はい、俺はどうしようもない変態です!」
「むーーっ、そうやって開き直ってぇ」
あ、しまった……!
少し調子に乗りすぎたかも。
今まで積み上げてきた水無月さんからの好感度が30からゼロまで落ちてしまったじゃないか。
こりゃもう最初からスタートして一からやり直さないと関係修復は不可能かもしれない。
水無月さんは照れ隠しをしながら下を向く。
時折り上目使いで俺の表情を確認してモジモジと落ち着かない様子だ。
純粋な水無月さんにとっては少々ハードルが高かったかもな。
でもさ、やっぱり見る物はちゃんと見とかないと終われないよね。
好感度も落ちるとこまで落ちた訳だし。
かくなる上は、頭を地面に擦り付けて、土下座で懇願作戦を使うしかあるまい。
「お願いしまーーす!!」
「ちょ、頭を上げてよ神宮寺君っ!!」
「想花ちゃんがオッケーするまで上げません!」
『・・・・・・・・・・』
この
そして試行錯誤の末……やっと折れたみたい。
「神宮寺君がそこまで言うなら……ちょっとだけ……ほんとにちょっとだけなら……!」
俺は目を輝かせながらガバっと立ち上がる。
「ちょっと……とは、どの程度で?!」
「な、な、生のおっぱいを見せるのは絶対に無理だから、ブラまでなら……!」
「分かった。では早速お願いします」
(神宮寺君ってこんな人だったんだね……)
俺に対して隠しきれない軽蔑の眼差しを向けつつも、上に羽織っていたブレザーを脱ぎ捨て、ワイシャツ姿となった。
流石は乙女ゲームのヒロイン、薄っすらと下着が透けて見えているのが何とも色っぽい雰囲気を醸し出している。
『ジーっ…………』
「あ、あんまりじっくりと見ないで……私……今めちゃくちゃ恥ずかしいんだよ……!」
顔を真っ赤に染め上げて明後日の方向に目を逸らしながらネクタイを解き、ワイシャツのボタンを上から順番にゆっくりと外していく。
一つ、また一つとボタンが外されていくに連れ、徐々に色白な素肌が現れ、豊満な胸の谷間が露見され始めてしまった。
「うぉぉぉ、早く全部外しちゃって!!」
「神宮寺君のスケベ。今度先生に言い付けちゃうからね」
そう言い放ち、大胆にもガバっとワイシャツを左右に広げて中身を晒した。
『プルん』と音が聞こえた気がする。
「これで満足できたよね、ねっ?」
「お、おぅ。八割ってとこだな!!」
多少強がってはみたけど……半裸でさえかなり刺激が強いんだこれが。
なんせ女の子の下着なんて初めて見たからな。
他の乙女ゲーだと規制が厳しくて中々ここまで見せてくれないのよ。
にしても、水無月さんって意外とドぎつい下着装着してるのな。
パッと見は子供っぽくて初初しい女子なのに、ドすけべな黒いブラジャーで誘ってくるもんだからエロいのなんのって。
いつもブレザーを着てるからそんなに大きくは見えなかったけど、はみ出しそうなサイズ感の豊満なおっぱいで正直ビビり散らかしている。
…………あぁくそっ、この手で直接触りたいのは山々だが、ゲームだから不可能だ!!
「てかこの際だからさ、いっその事、ブラも全部外しちゃって……」
「じゃあ、私の全力の火属性魔法に耐えれたら見せてあげてもいいよ」
「マジで死ぬからそれは勘弁!」
当然焼き殺されればゲームオーバー。
即座に退場となりセーブポイントからやり直す羽目になる。
とまぁ、流石に
今の好感度じゃこれが限界だな。
仕方ない。
キリも良いので一応セーブしてからログアウトしよっと。
俺は超絶リアルな乙女ゲーム『おっぱい見せてもらえませんか?』をやめて、憂鬱な現実世界へと引き戻されたのだった。
次の更新予定
2026年1月2日 20:35 毎日 20:35
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