第4話

 翌日、俺はいつも通り朝ごはんを食べ、いつも通りの電車に乗り、いつも通り登校する。はずだった。

 起きると、遅刻確定のような時間。昨日2時に寝たせいだな。いつも一緒に学校に行っている松本に謝罪のメールを送る。


 そして、今からでも走り出さなければいけないが、それでも間に合わなそうだ。仕方ない、奥の手を使うか。


 俺は駅へ急いで向かうとタクシーに飛び乗る。電車だとめちゃくちゃ遠回りさせられるのでタクシーの方が早いのだ。


 そして時間内に学校に着く。これが上級者の力だと死ぬほどどうでもいいことながら自分を褒める。


 そして10秒ほどして朝のホームルームが始まる。そして一つ困難を乗り越えた俺に新たな壁が立ちはだかる。


 クラスの男子たち数名からの敵意を含んだ視線が痛いほど浴びせられるのだ。その人数は昨日より多い。噂が広まるのは早いものだな。


 こんなに市川が好きな男子がいたんだな。これが嫉妬というやつか。悲しいことに嫉妬される経験がなかったので、初めての体験に少し嬉しい気もしたが、精神的苦痛の始まりであることに変わりない。


その後ホームルームが終わり、松本に話しかけられる。


「災難だな。まあ何がとは言わないが」


「まったくだ。こんなに恨まれるとは思っていなかった」


「まあせいぜい頑張れよ」


 そして仲の良さをアピールするため、俺は市川とともに音楽室に向かう。


「もう早速大変なんだが」


「まああ引き受けたんだからせいぜい頑張って」


「5000円に加えて慰謝料も請求したいな」



「むり。私と付き合えてるんだからそれが慰謝料みたいなもんでしょ」


「そんなことないわ。余計疲れる」


「それはそれとして一個話しておきたいことがあるんだが。」


「なに?」


「なんか共通の話題を決めときたい。お前の趣味とか知らんし。」


「漫画とかラノベとか」


「そしたらお前のイメージ崩壊しそうだけど。まあいっか。お前は不健全なやつしか読んでなさそうだけど」


「あんたもでしょ」


「うっさいな」



 その後時間は過ぎ、クラスメイトからの圧に耐え、今日の授業を乗り切った。俺は疲労困憊で机に突っ伏していた。いつも注目されない人間が急に注目されると疲れるものだ。


「長野、帰ろうぜ」


松本からの言葉が飛んでくる。


「悪いな、今日は部活だ。帰宅部同然のお前と違って」


「最後の一言は余計だろ、一応活動してるし」


松本は文芸部という名の実際はラノベを読み漁っているだけの部活に所属している。顧問のやる気がなく、全く活動に来ないためこうなってしまった。


 それはともかく、俺はバレー部の部活に向かう。今日のメニューは基礎練の後、練習試合か。


 いつも通り練習していると、小川先輩に怒られる。


「おい、長野キレがないぞ」


「おい、やる気あんのか?」


そして練習試合の時も、


「長野お前がそこ外して無ければ勝てたぞ」


流石に様子がおかしかったので、同学年の仲間に声をかける。


「なんで俺こんな怒られてんの?」


「お前、わかってないのかよ」


「何も思い当たる節がないんだが」


「はぁ〜まあおつかれ。いずれわかるよ」


 と言われたが、本当に何故かわからないまま、部活を終えた。


 はい、作者です。次は小川視点を書くのでどうぞよろしく。だんだん市川と長野が近づいていく感じにしていきますので、応援していただきたいです。是非星を下さい。





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