第4話 もし、フライドチキンがあれば?
どうも、センス…に見せかけたイッチだ!
と、寒いノリをかましつつこれまであったことをまとめると
デパ地下にコロニーがあったから併合した、以上!
今はセンスと併合したコロニーのやつらと俺たちへのコロニーへ移動している所
「これで、まだ生きれる…」「よかった、よかったぁ…」
「様子を見た感じ、精神的に相当参ってたそうですね、もう5分も経っているのにまだ言い続けています」
「そうか、まずは休憩させてからだな」
センスと計画を立てていた時、突然向こうから叫び声が鳴る
その方向を見れば、前に見たあの狼の姿があった
「あの時、死んでいなかったのか」
ここら一帯は物が少なく、抵抗ができそうにない
死を覚悟し、狼が俺にとびかかったとき、強烈な打撃音がした
狼の顔面を、大男が殴りつけていた
その男は、まるで筋肉だるまのようで、タンクトップに短パンという露出の多い恰好をしていた
併合したコロニーから連れ出すときも一言もしゃべらなかったが存在感があった男だった
「お、おい、お前大丈夫か?」
「だいじょうぶ」
その男は、一言だけ言ってあの狼の前に立ちはだかる
あの狼は、勝てないと判断したか、逃げていく
男は、姿勢を緩め、俺に向き直った
「名前は?」
「ハスキー、そう、いわれてる」
男はハスキーと名乗った、確かに、ハスキー犬は大型犬だ
「はは、ありがとうな、なにかお礼とか「チキン」
…は?
「えーと、チキンって、フライドチキンのことか?」
ハスキーは力強くうなずく
「ごめんな?いまチキンは用意できそうにないんだ」
ハスキーは、めっちゃわかりやすく落ち込んだ
なぜかは知らないが、罪悪感が物凄い
「うーん、彼からは教養を一切感じません」
「おい、センス、いくらなんでも失礼すぎないか?それはそう思うけど」
「あぁ、すいません、そういう訳ではないんです
ただ、彼からは、一切の勉強をしていないように感じたという訳です」
なるほど、だからハスキーは文章が作れないのか
ハスキーは、どうやら蝶を追いかけていたようで、なにかを見つけたらしい
「あれ、なんだ?」
ハスキーの指さす先には、禍々しい雰囲気をまとっている教会のような廃墟があった
「行ってみるか」
「いえ、やめておいた方がいいと思います
何があるかわからないですし…
って、また勝手に行って、仕方ない人ですね」
俺は、気になったからその教会に行ってみることにした
後ろからセンスが呆れたように、ハスキーが緊張しながらもついてきている
廃墟に入ると、一つ、大きな目立ったものが目に映る
「大きな穴ですね、何があったんでしょう?」
天井には大きな穴が一つ、本当に何があったんだ?
「よめん、なにこれ」
ハスキーが紙切れを俺に投げた
紙切れを読んでみると、こう書かれていた
原初の神が蘇るとき、儀式を行った8人は眷属となる
原初の神は、人々を奴隷として使い、世界を支配する
「原初の神ってなんだ?センス知らないか?」
「知りませんよ、初めて聞きましたよ」
「?なんか言ってなかったか?ほら、原初の神を知らないかーって」
「?記憶にないですね」
センスは嘘を言っている訳ではなさそうだ、本当に知らないみたいだ
じゃあ、あの時のセンスは、洗脳でもされていたのか?
「もっと、このあたりを探そう」
この教会についてもっと情報が欲しい
まず、調べた結果を簡潔にまとめると
1.この教会は「始まりの教団」という団体の教会
2.始まりの教団は原初の神を信仰していて、原初の神の復活を目論んでいる
3.原初の神を蘇らす儀式に8人必要、成功すれば眷属になる
4.原初の神は人を洗脳して自らを信仰させる、いわゆる奴隷状態、気絶させれば記憶や与えた能力とともに洗脳状態が解除される
ハスキーは何もわからず、首をかしげている
センスはあまりこの情報を重要そうに思っていない
「これを調べて、何になるんですかね」
「いや、重要な情報がある
もし、人手が必要なら、狂信者、いや、原初の神の奴隷を気絶させればいい」
「うーん、その方法って、すこし人道的ではないように感じますが」
「言ってしまえばそもそも洗脳状態から解放するわけだからめっちゃ人道的だと思うんだが」
ふと、ハスキーの方を見たら、寝ていた、退屈だったのだろうか
「そろそろ帰ろうか」
「そうですね」
俺はハスキーをたたき起こして、教会を後にした
「ところで、連れてきた人々はどこへ?」
「あぁ、ちょっと待ってもらってる、多分このまま真っすぐ行けばいると思う」
「信用なりませんね」
「チキン」
ハスキーは寝起きでもいつもの調子だった
「さて、ついたぞ、ここが俺たちのコロニーだ!」
「真っ暗で見えませんよ」
寄り道していたら、いつの間にか深夜になっていた
他のやつはもう寝ていて、連れてきたやつらも眠そうだ
「仕方ないな、まぁ、とりあえず柔らかそうなところで寝てくれ」
「とにかく私たちも寝ましょう」
ハスキーの方をちらっと見ると、もう寝ていた
「だな、寝よう」
俺も、その辺に寝っ転がって眠った
「…て…くだ…」
「…きて…だ…い!」
「起きてください!!」
センスがなにやら慌てた様子で俺を起こす
「センス?どうした?」
「襲撃です!原初の神の奴隷を名乗る者たちが何人かが来ています!」
「まずいな、ハスキーは?どこにいる?」
「彼なら今奴隷たちの相手をしています、ですがもう限界そうです!」
仕方ない、助太刀に行こう
「なにか武器はないか?」
「ハスキーさんが倒した奴隷のナイフでしたら」
俺はそのナイフを持って外に出た
外には、見知らぬ黒いローブを身に着けた集団がいた
ハスキーがすでに数名倒しているが、ハスキーの顔に疲労が見える
俺は迷いなくハスキーの後ろから、奴隷を蹴り飛ばす
「大丈夫か!?」
「やばい!」
ハスキーは、後ろに下がった、俺に任せるらしい
戦闘なんて、人生で一回も経験したことがない
正直、不安だが…
「なるようになれ!!」
俺はナイフを振るい戦闘を開始する
奴隷は各々の武器を持ち襲い掛かるが、俺はなぜかすべて避けられる
振り下ろされる鉄パイプも、突き出されるナイフも、すべて軌道が完全に分かる
奴隷を切りつけ、気絶させていった
いつの間にか、全員が倒れていた
襲撃を仕掛けた奴隷は、全員気を失っている
「戦闘は終了だ!今すぐ倒れているやつら全員止血してくれ!」
隠れていたコロニーの仲間たちがぞろぞろと出てきて、倒れたやつらを運んでいく
「まだ、終わりじゃないぜ」
まだ、一人残っていた、そいつからは尋常じゃない覇気を感じる
「俺は第1の眷属、お前らに奴隷をけしかけた」
眷属、あいつが儀式をしたのか?
「なんでこんなことをするんだ?」
「原初の神がこれから作る新秩序に、お前たち異端児はいらない
これは処理だ、まぁ、お前らが計画をめちゃくちゃにしてくれたがな」
「ひどいやつだ!集団で虐殺することを、処理なんて!」
「ゴミを捨てるのにゴミに同情するのか?」
あいつからは、もう狂気しか感じない、もう…
「殺すしかない、俺たちが、お前らに対抗するために」
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