第3話 俗に言う『ぶりっ子』登場!

「えぇっと、始めまして。流鬼十氷と申します。好きなのは読書です。よろしくお願いします。」


えぇ…!?あったまカラフルねぇ!?校則違反…って言えないか。私もあかみがかった髪だし。


「はいはーいッ!質問タイムしよーよ!」


緑髪の女の子が言う。可愛らしく、末っ子体質なのが隠せていない気がする。

質問タイム、何されるのかしら。


「解ったわ。親睦を深めるためにも、質問タイムを設けましょうか。」


「やった!じゃあアタシからね!」


「アタシの名前は立花たちばなみどりってんだ!よろしくー!」


「え、あぁ。よろしく…」


質問タイムなのに自己紹介始まった…?てか名前其のまんまね。


「えっと、質問は…種族って何?」


…おっと、わりかし困るやつきたな。んーどうしようか。流石に素直に答えるか。


「…魔族よ。」


私がそう発言しただけでざわめく教室。思ったより種族って暮らしに影響あるの…?


「魔族……すっっごい!!」


「え?」


「ねえねえ!!種類は?種類は!?」


まさかこんなに驚かれるとは。種族…言ってもいいのかも、?


「えっっっと…………吸血、鬼………」


さっきまでのざわざわした空気とは一変、凍りついたような空気になる。不味かったか…?


すると、離れた席にいる、なーんか明らか一軍っぽい女の子が立ち上がり言った。


「せんせー♡吸血鬼なんてぇ♡学校にぃ、入れてもいいんですかぁぁ♡」


………いきなり猫なで声で喋られたもんだからビックリした。てか、語尾にハートが飛んでいる気がするのは気のせいか?


「……何かあったら、私が対処するから大丈夫よ。」


…先生引いてない?


「でもぉ♡私ぃ心配ですぅ♡みんなに何かあったらぁ、悲しいのでぇ♡」


正直、吐き気がする。此れはきっと、俗に言う『ぶりっ子』なのだろう。

私があれしたら自分の気持ち悪さに吐くぞ?(((


「…………」


あ、もう先生気持ち悪すぎて無視しちゃってるじゃん。可哀想。


「ま、大丈夫じゃない?先生強いんだし!」


さっきの緑髪…もとい緑ちゃんが庇ってくれる。全然空気読める子だった。


「……そーかなぁ?♡まぁ、緑ちゃんが言うならぁ、大丈夫だよねぇ♡」


緑ちゃん可哀想すぎる。今すぐに助け舟を出したいが…私は立場を弁えなければならないッッ!!!!ほんっとごめん!!!


「あ、うん……」


あの子すら引いてるよ…

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