第6話『異世界で何をすればいいのか』



勇者

「……で、俺は異世界で何をすればいいんですか?」


女神

「はい。まず目的ですが――」


(巻物ドサッ)


勇者

「多くない?」



女神

「まず初期行動ですが

・村を出る

・出ない

この2択です」


勇者

「そりゃそうだな」


女神

「初心者の方は“村を出ない”を選びがちですが

その場合、世界はゆっくり滅びます」


勇者

「嫌なチュートリアル」


女神

「あと重要なのが“説明を聞き飛ばさない”ことです」


勇者

「もう飛ばしたい」


女神

「飛ばすと、後で

『聞いてません』

『書いてありました』

の押し問答が発生します」


勇者

「異世界でもそれ?」


女神

「特に異世界です」


勇者

「じゃあ結局、今すぐ何すれば?」


女神

「はい。まずこちらにサインを――」


勇者

「異世界、役所感強くない?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る