空白の年月
日本史の「空白の150年」の真相が明らかになった。
まず、大昔の日本列島に大軍を引き連れた宇宙人がやってきた。
弥生時代の始まりである。
そして、稲作が日本から世界各地に広がった。
実は稲作は日本発祥だったのだ。
宇宙人は先住民・縄文人を滅ぼした。
時間がたつにつれて人々の記憶は消えていった。
自分たちの星のこと、技術、言語、先住民がいたことさえも…
彼らはすっかり地球に住み着いた。
やがて、卑弥呼の時代がやってきた。
さて、ここからが本題。
「空白の150年」が始まった。
最初に、人々は邪馬台国の王朝に不信感を持ち始めた。
三代女王の他界後、女王の占いの質は日々落ちていくばかりだ。
「晴れ」の予言があって「雨」になった。
人々の怒りは爆発した。
反乱を起こした。
その反乱軍のリーダーはのちの神武天皇だった。
反乱は成功し、「神武天皇」が誕生した。
こうして天皇家は2600年以上も日本の支配者となった。
これを知った現代の人々は驚きを隠せなかった。
歴史学者の中には研究をやめる者もあらわれた。
「史学空白の20年」が始まりを告げた。
ショートショート集 @jiro-sia
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