第二話 お昼時の会合

授業をボーッと過ごしいつの間にかお昼になっていた。周りの人は皆お弁当やら購買で買ってきたものを食べグループで食事を楽しんでいる。一方で私は自分の気持ちに整理が着けれず途方に暮れていた。


牡丹の対抗心を折ることは簡単。昔から牡丹に向けられて、どうやったら牡丹は折れるのか諦めるのか、その辺に関しては誰よりも理解してる。


ただそれをして牡丹がまた昔のように何にも無関心で無気力な一人ぼっちの牡丹に逆戻りでもしようものならそれこそ姉としても人としても自分を責めてしまう気がする。


そんな途方に暮れ食事すらしていない私を見かねたのか親友の花守花純はなもりかすみが私にパンを投げ渡し私の前の席へと座った。


「らしくないね桃がボーッとしてるなんて、いつもならもっと活発的に絡みに行ってるのに」

「んー…まぁちょっと悩み事があってね、てかありがとねパン」

「いいってことよーいつもお世話になってるしなー、それで何悩んでたん?」

「……えっと牡丹のことで」


花守花純、コミュ力おばけおちゃらけた性格で楽観的に物事を考える。この見た目と性格からは想像できないが人から悩み相談を受けることが多く、相談馴れしてるせいか、迷いなく相談に乗ってくれる私の大切な友人。


「あー…あの噂のこと??ついに妹ちゃんと桃ができたって話、いやー…傍で見てきた私からすると感慨深いものを感じる、明日にでも式挙げよう」

「なわけないでしょ、成り行きで利用されただけだよ」

「てことは桃とはあそびだけの関係ってことか…罪な女ね…妹ちゃん」

「それはいいから!!話聞いて」


花純は昔からこういう性格。口達者でおちゃらけて正直少しウザいけど、わざわざ私を心配してパンまでくれるしほんと良い奴。


「牡丹の話なんだけど、えと、まぁ、なんだろ、最近牡丹が私のこと本気で惚れさせる気らしくて…」

「私の勘違いあながち間違いじゃないじゃん!?それでそれで??」

「なんか惚れた暁には私の立場とか地位名誉は地に落ちるてきなことを言ってきててそれで対抗心向けてきてるわけですよ…でも姉としては姉にそういうことするのはどうかと思うんですよ、でもそれで止めたりしようもんなら牡丹がまた昔みたいに無気力無関心で生きるみたいなことになって逆戻りしたらそれこそ姉として耐え兼ねるわけで…どうしたらいいのかな…」

「うーん、桃って思ったよりめんどいんだね」

「悪かったね、めんどくて」


こいつ相談よく受けるくせにめんどいとか言ってくるのほんとに相談馴れしてるの???そういうのは思っても口にしないのがあたりまえでしょうが!めんどいのなんて自分でも重々承知だっての!


「まー、そんな怒んなって私的には牡丹の好きにしたらいいと思うし」

「でも…」

「でもじゃない、姉とかどうのこうの考えても仕方ないでしょ、姉としてじゃなくて桃として決めた方が私はいいと思うよ」

「……なるほど」

「…それに誰かに屈する桃めっちゃ見たいし」

「それが本音だろ」


花純の本音はともかく言ってることは正しい。姉としてではなく私として…それならこのまま桃のやりたいようにやらせてあげるのがいいのかもしれない。


「花純ありがと」

「いいってことよ!あ!お礼として今度なんか奢ってよー」

「えー…ケチだなぁ…まぁいいけど」

「やったー!!」


意思が固まったおかげか少し前まで喉を通らなかった食事をむしろお腹が求めている。とはいえ買う時間も残されていないのでパンをちょびちょびくわえ苦しまぎれに食欲を抑えた。


ちなみにこれで授業に集中できると意気込んだ午後の授業は食欲とお腹の音で全くもって集中できませんでした。

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