『【卵】綱渡り』は、『【未知】冬のセミ』で描かれた“身体の異変”というショックな出来事のその先で、「それでも生活は続いていくし、自分も何かを選びながら進まなければならない」という現実と向き合う物語です📚🩺
前作が「原因不明の不調」と「診断に辿り着くまでの恐怖」を描いた“発端”だとすれば、今作は、病名が見え、リスクも分かってきたうえで、それでも働き、暮らし、笑おうとする“綱渡りのような日常”を静かに照らしている印象です❄️🦗
極端なドラマにせず、「怖さ」と「慣れ」と「諦めきれない気持ち」がごちゃ混ぜのまま共存しているのが、とても人間らしくて胸に刺さりました🪜🌫️
卵のように壊れやすく、でも中にはまだ可能性や未来が詰まっている身体や生活。それを抱えたまま、細い綱の上をそろそろと歩くように、日々をやりくりしていく心のあり方🏙️🌟
その不安定さは決して大げさに嘆かれないけれど、行間からじわじわと伝わってきて、「あ、これは他人事じゃない」と読者自身の生活にもすっと重なってきます🎐💭
壊れやすい卵のような身体と綱渡りのような日常を、それでも生きていこうとする等身大の視線で綴った、静かに心に残る医療エッセイ🥚🏥
作者さまのたいへんなご経験をまた一つ、我がことのように体験させていただきました
淡々とした語り口ながらも「10人に一人」の恐怖も伝わってきます
ネタバレではありますが、ラストシーンの感動、それがあるからこそこうして作者さまも作品として話せることができ、また私たち読者も感動を分けてもらえることができるのです
一概に誰を責めることもできないでしょうが
難病を見つけられるかどうか、手術が成功するかどうか、それは確かに「運」の面もあるでしょう
けれど、私はお作を拝読したうえで思います
作者さま(患者)自身が「何かおかしい」「その診断はあっているのか?」と疑い、納得するまで病院を回ったからこそ「運」を引き寄せられたのではないかと