第5話「神様?」
おねえさんの招きに応じて近づくと、今度は目の前にテーブルと椅子が出現した
ご丁寧に、3人分のティーセットもセットされて
ドアやタブレットと言い、一体この人は??
そんな私の心を知ってか知らずか
おねえさんは説明を始めた
『あの家は少し特殊なの
近くにある遺跡の影響下にあって特別な役割を持っていて、それがさっき言った「選定者」を選別することなのね』
「選定者、っていうのはなんでしょう?」
後輩が聞く
『選定者は、あのレリーフを押した
押した箇所によって、担当する世界が決まります
そこでは広い意味で【世界】を育てて貰います
次世代以降に繋ぐための活動、ですね
その期間はあちらの時間で3年
結果として
次世代を育てるに値しない世界だと判断すれば
担当者に全てやり直しさせます』
3年?随分な長さにも驚くが、そもそも世界を育てるって何?
疑念をぐっとこらえ、黙って説明を聞き続ける
『貴方達は、その世界を、育成する為に選ばれた人、と言う訳です
つまり
何をもって、どんな世界に育てるかは、あなたたち次第になるの
もちろん、二人が請け負ってくれる、って前提があっての話になりますけど』
え?私らが世界作って、出来悪かったら作り直し?
そんな大風呂敷と重責を担わされても・・・・・
もし私らが、腐敗と自由と暴力の世界にしちゃってもOKなの??
それとも、ロマンや冒険あふれる世界に仕上げても?
『どういう世界が正解というのはありませんが
ロマンや自由はともかく、流石に腐敗と暴力はどうかと思うわ?』
ん?
口に出して言ったっけ?
『あちらの3年間は、あなたたちの世界の時間で言えば
3時間に相当します
指定された世界で活動して貰って、こちらの時間で
今日の昼過ぎには元の家に戻ってきますよ』
勿論、あなた方お二人には仕事を押し付ける形になるので
いくつかのメリットをご提供させて頂きます
ただ働きとかじゃ、責任も持って貰えないですし
そもそもそんなことしたら、上に怒られますし』
世のブラック企業経営者に、聞かせたいありがたい話
しかし
安易にこのおねえさんの話って、信用していいのか????
『えっと、大丈夫というか
神と言われる私たちは「嘘」をつけないんです
だから、口から発した言葉は、すべて真実なのです』
それがそもそも怪しい・・・・・
って、あれ?
疑念は、声に出してないはず
心の声、口に出ちゃってたかしら?
てか神?
本当に神様なのか?
後輩と、顔を見合わせる
『一応こういうお仕事なので、思考が読めるのですよ』
これは面倒くさいな
そう思うと、間髪入れず
『ごめんなさいね、面倒さくて』
おねえさんが謝罪を口にした
あら、やっぱ神様かテレパシストなのかな
本当に、考えが伝わってるみたい
『お隣の彼女は随分、わくわくしてるみたいですけど?』
もう一度後輩の顔を見る
黙ってるなぁ、とは思ってたけど、なんか、めっちゃ目がキラキラしてるんですけどー?
「これってあれですよね?
よく言う異世界転移とか、そういったジャンルのアニメとか
小説とか、漫画とかの話と同じなんですよね????
異世界モノって、読んでて楽しいですけど
まさか、自分が主人公になれる時が来るなんて!!」
確かにそれっぽいですけど、現実に自分の身に起きたら
困りませんか?
って言うか、君
そういうの大好きだったっけ?
「あれ?
言ってませんでしたっけ?」
うん
君は謎多き後輩、ですよ
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