心の安定にはヒップホップカルチャー

のほほん村の尊重

第1話 まずは黒人差別の歴史から

ヒップホップは、音楽として生まれたわけじゃない。

法律と制度に押し込められた場所から、漏れ出た声だった。



① 黒人差別は「感情」ではなく「法律」だった


まずここをはっきりさせる。


アメリカの黒人差別は

偏見や差別意識以前に、制度として設計されていた。


具体的に何があったか

• 奴隷制度の廃止(1865年)後

→ 「解放」はされたが、平等ではなかった

• 南部を中心に制定された

人種隔離を合法化する法律(いわゆるジム・クロウ法)

• 学校

• バス

• トイレ

• 住宅

• 病院


「分けること」が合法


これは差別ではなく、

国家公認のルールだった。



② 表向きは「平等」、実態は白人の利益構造


ここが重要。


法律の建前はこうだった。

• 「Separate but Equal(分離すれど平等)」

→ 分けても、条件は同じ、という理屈


でも現実は違った。

• 黒人用の学校は予算が少ない

• 黒人居住区はインフラが整わない

• 雇用・昇進の機会が極端に少ない


分離は、白人の利益を守るための仕組みだった



③ 住宅・貧困・犯罪が「固定される仕組み」


ここでサウスブロンクスにつながる。

• 住宅ローンや保険で

黒人が住む地域は「危険」と判定される(レッドライニング)

• 投資が入らない

• 学校も荒れる

• 仕事もない


結果どうなるか。


貧困は、努力不足ではなく、

住所によってあらかじめ決められていた。



④ 声を上げても、聞いてもらえなかった時代

• 投票権は事実上奪われる

• 警察は守ってくれない

• 裁判も平等ではない


正規ルートで訴える手段がほぼ無かった。


だから生まれたのが

• 路上の言葉

• リズム

• ダンス

• グラフィティ


これが後のヒップホップになる。



⑤ ヒップホップは「反抗」ではなく「記録」だった


ここで価値観をひっくり返す。


ヒップホップは、暴力的だから生まれたんじゃない。

記録されなかった人生を、残すために生まれた。


• 歴史書に載らない

• ニュースにならない

• 誰も聞かない


だから

自分で語るしかなかった。



心の安定との接続


最後は、あなたのテーマへ。


抑圧された感情は、消えない。

形を変えて、必ずどこかに現れる。


• ヒップホップ → 外に出た

• 多くの人 → 内側に溜めた


そして、

内側に溜めた人間は壊れやすい。


ヒップホップは、心を安定させるために生まれた文化じゃない。

でも結果的に、多くの心を壊さずに済ませた。


それは、感情を否定しなかったからだ。

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