幸福論

 「人生をゆっくり生きたい。」

 「急にどうした。」

 「授業で幸福論やったやん。」

 「うん。」

 「幸せってなんだと思う?そしてどうしてこんなにも時の流れは早いんだ。ついこの間入学したと思ったら、もうクリスマス?無理無理無理。」

 「それは思った。」

 「全然毎日充実してなぁぁい。」

 「そうかな?だって……。」

 このままでは私の人生は体感十年ほどで終わってしまう。大人は学生は時間があっていいよなぁ。と言うけれど、大人より忙しいと思う。勉強に部活に青春。進路のこと、仕事のこと、人間関係、考えなければいけないことは山程あるのだ。

 

 これから人生を謳歌しなければいけない。

 

 「放課後アイス買い食いしよ。」

 「話聞け、頭ん中で会話すんな。行くけども。」

 「うす。」

 理奈は怒らない、優しい。

 


 「あぁ、ざびーーぃー。」

 「そーれなっ。」

 そういってアイスの自販機があるところまで歩く。

 「でも、


「「真冬に食べるアイスがいっちゃんうまい」」


 「あっ、揃った。」

 「でも、好きなアイスは揃わんよな。」

 「わかる。」

 「今日は何買うん?。」「あっ待って、当てるわ。」

 「おけ。」

 多分理奈は当ててくれる。

 「キャラメルリボン。」

 「当ててくるとこ好き。」「そっちはチョコミントやろ?」

 「優理もじゃん。一口いる?」

 「チョコミント嫌いなん知ってるやろ。」

 「ホッピングフローは食べんのにぃ?」

 「あれはミントの味しないもん。」

 「そか。」

 

 「ねぇ、今幸せじゃん?充実してるよね。」

 「うん。どうせ聞いてなかったっぽいから言うけど、時間が早く過ぎるのは毎日が充実しているからやで。」


 「まじか。」

 「まじ。」

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人生は山あり谷あり @Dzhsz

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