人生は山あり谷あり
@Dzhsz
花道に乾杯!
4月下旬、桜が満開になり、春風に誘われて花びらが降り注ぐ。
今年は寒かったから咲くの遅かったなぁ。
遅咲きは自分と似ているから悪い感じはしない。俺は早生まれなのである。そしていつもつるんでいる友人二人は揃いも揃って四月生まれだ。
が、この三月、俺は二十歳になった!
遂に桜の下でビールを飲むことができる。
去年既に二十歳になっている友人は去年桜の下でビールを飲めたというのに、自分と共に乾杯する為に一年も待っててくれたのだ。
優しい。
さぁ今すぐ花見に行って乾杯するとしよう。と言いたいところだが、俺は絶賛、大学のレポートに追われているのだ。締め切りは明々後日。
花見なんてしてお酒を飲むわけにはいかないのだ。クソッ。
今日が最高の花見日和なのに。
三日後、レポートは何とか締め切りに間に合った。しかし桜はすべて連日の雨で地に落ちてしまった。自業自得だ。
ぐちゃぐちゃの地面にレジャーシートを敷く。
「なぁ、なんか地面が花道みてぇじゃないか?
中々これも悪くねぇな。俺たちのこれからみたいだぜ。」
「そうだな。」
いい友を持った、とつくづく思う。
「ほら、ビール持てよ。」
「 花道に乾杯! 」
「「 乾杯!! 」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます