第5話 冒険者講習を受けよう

私達は、ギルドの訓練場に移動した。

私は、コハクちゃんに抱っこされている。

そして当のコハクちゃんは、配信の準備をしている。


「ここをこうして、ここがこうで、できた!

配信の準備オケ。後は開始するだけ、…ソルテちゃん大丈夫だね?」

『うん、大丈夫』


コハクちゃんから最終確認されたけど、ちゃんと大丈夫と言えた。

で、訓練場は普通に訓練場だった。ただ模擬戦をするぐらいしか、

できないみたい。

設備も特に無いし。


「それならソルテちゃん、もう始めちゃおうか。」

『あっうん』


コハクちゃんが配信を始めた、視聴者が来たみたいで、

今の状況を説明してるらしい。

何でらしいなのかは、私からは、配信画面もコメント欄も見れないから、だ。

なんでも、配信者しか見ることはできないみたい。

因みに私は今も抱っこされている。


「それじゃぁ、ソルテちゃんも挨拶しよっかー」

「みゃ〜ん(はーい)」

「あっそっちじゃなくて、こっちだよ」

「みゃっ(えっ)」


見えないからカメラの位置がわからなかった。

恥ずかしい。


「にゃーん(ソルテです)」

「無かった事にしたね。」

「みゃん?」


温かい目で見られてる気がする。


「あっそうそう、これからは、コメントには反応しないね。」


反応しないのは、妥当な判断だと思う。

戦闘中も普通は、反応できないし。


「おう、これから冒険者講習を始める。」


配信の話しをしてたら、教官?と、思しき人が入ってきた。

その人は、炎のようなオレンジの髪をして、

金色の眼でザ・教官の服に身を包んだ、ロリ体型の人だった。


「アタシは、この都市で教官をしている、Aランク冒険者のフェニィだ。」


ここに居るほぼ皆んなが、驚きで口を開けているだろう、

何故なら教官がロリだったからだ。

しかも完全なロリボイスだし。


「これから冒険者ギルドの規約事項の説明と、

アタシとの模擬戦をしてもらう。」

「あっはい!」

「みゃ!?みゃん!(え!?はい!)」

「ほう、返事は、二人…いや一人と一匹か。

返事を返さなかった者は、後で補習だ。」

「「「えぇー」」」

「これは、決定事項だ。」


え!?コハクちゃん凄っ、

何でわかったんだろう?

まぁコハクちゃん、ナイス!


「それでは、まず規約事項について説明する。」

「はい!」

「みゃん!」

「「「っ!?はい!」」」

「ああ、良い返事だ。で規約だが犯罪さえしなければ、大丈夫だ。」


規約事項は、犯罪駄目絶対という事かな。

まぁ言われなくてもしないけど。


「次は、冒険者についてだな、ランクは、F〜Aが一般冒険者だ。

そしてランクは、ギルドからのクエストの達成数と成功率で上がる。

最後にSランクについてだ、Sは、国家が信頼できる者が、

Sランク冒険者になり活動している。

Sランクになるのは、上澄みの上澄みだけだ。」


Sランクになるのは、ほぼ無理かなぁ

まぁコハクちゃんならなるかもだけど。


「それでは、規約事項の説明は、終わりだ。

ここからは、アタシとの模擬戦だ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る