仕掛けがわかると「おー、なるほど」と感動が生じます。
あんまり素直になれない「僕」と奥さんの二人のやり取り。
奥さんは卵料理を作ろうとするが失敗してしまい、「僕」はおなかがすいてしまう。
そんな感じにちょっと倦怠期気味の二人に見えるけど、「とある仕掛け」に基づいて読み直してみると……。
また、すごく書くのが面倒くさそうなものをよくも仕上げたよ、と感嘆させられます。
同じ文章を読んでいるはずなのに、「とある指示」に従って読み直すとまったく別の雰囲気に。
こういうギミックが味わえる作品は他にはなかったはず。
「思わぬアイデア」と「書くのが大変だっただろう」と感じさせられるポイントで、とにかく絶賛せずにいられない。そんな素敵さいっぱいの作品です。