クリスマスと共に

あにゃ

楽しいお出かけ

今日は12/25、クリスマス。

クリスマスって言ってもイエス・キリストの誕生を祝う日だとか…まぁ、私たちには関係ないけど。

リア充がイチャコラするクリスマスは私はあまり好きではない。

うるさいし。あとうるさい

でも今日は、幼馴染の結華と待ち合わせ。

…………着いた

結華が設定した待ち合わせ場所は有名なアクセサリー店の前。

外には綺麗で小さなクリスマスツリーが置いてある。

…たまにはクリスマスもいいかな

『あーいーかーちゃーーーん!!!!』

やっと結華が来た。

「そんなに叫ばなくても聞こえてるから。」

『ハァ…ごめんね…遅れちゃった…ハァ…』

「待ち合わせ時間まであと11分あるから遅れてないし、そこまで走ってくることなかったんじゃない?」

『え!そんなに早かった!?よかったぁ…ってか愛華ちゃん来るの早すぎ!!』

そういえば家の時計を5分前に設定してたかも。ま、いっか。

「いつもの結華みたいに遅れるよりましでしょ。」

『うぅ…』

「ここじゃ寒いから、どっかカフェ行くよ。」

『あいあいさー!!あっ、愛華ちゃん待って!』

こうやって結華が止めてくるのはよくあること。

『ツリーさん!!ばいばーーい!!』

「ほんと元気だね。」

『だって今日はクリスマスだもん!!』

行事は全力で楽しむタイプの結華。

この子は本当に私と同い年なのか…?

10歳くらい歳が下に感じる。

「…もういい?」

『あっ!ごめんね!行こ!!』

移動するとき、必ずと言ってもいいほど結華は手を繋ぐ。

本人によると、’すぐ迷子になるから‘だそう。

これ絶対同い年じゃない。

『ふーんふふーん♪』

「なんかいいことあったの?」

『愛華ちゃんと一緒に居られるから!!』

「そう。」

『あたしこの道知ってる!ここを左に曲がるとおしゃれなパンケーキ屋さん!』

すぐ迷子になるのに裏路地に詳しいのはなぜ…?

『あ!ここ段差あるから気を付けてね!』

カランコロン

『ふふっ♪』

店の中は暖かかった。それに人があんまりいないから私にはちょうどいい。

「何か頼む?」

『あたしは大丈夫!』

「私コーヒー頼もうかな」

テイクアウトしてもいいけどまた愛華に振り回されそうだし。

『あたし頼む!』

ピーンポーン

『押すのが楽しいんだよね♪』

店員「お伺いいたします。ご注文はお決まりでしょうか?」

『ホットコーヒー1つお願いします!』

店員「ホットコーヒー1つですね。他に何かご注文はございますか?」

「だいじょぶです!」

店員「かしこまりました。ホットコーヒー1つですね。ありがとうございます!お席までお持ちしますので、どうぞおくつろぎくださいませ。」

私が飲みたいものを結華が全部頼んじゃったけど…

注文も終わったし、結華が何かしだすかなー。

『ってことで!愛華ちゃんにプレゼーント!!』

やっぱり。

結華が差し出したのは赤と緑のリボンで結んである箱。中身は見当もつかない。

もしかしたらまた柔軟剤が直で入ってるかもしれない。

「…これ開けていい?」

『もちろん!』

中身は…バスボムだ。

色的にラベンダーとローズかな

『今年のクリスマスプレゼントは~~!!!』

うん、見てもわかるよ?

『バスボムです!!』

「知ってる。」



『んぇ!?なんで!?』

「見ればわかるよ?ラベンダーとローズのバスボムでしょ?」

あの丸いやつ

『使ってくれる??』

なんでそうなるのかがわからない

「もちろん使うよ??」

『やったーー!!』

店員「お待たせいたしました。こちらがホットコーヒーでございます。どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ!」

『ありがとうございます!』

「来たことだし、ちょっと落ち着こうね」

『うん!飲み終わるまで待ってる!』

ん?私一気飲みするの?

しないよ??

「ゴク…」

うん、美味しい

やっぱりコーヒーはブラックでなきゃ

「ゴクゴクゴク…」

よし

『飲み終わるの速いね~』

「結華が明らかに早くって目線送ってるもん」

『えっ』

バレました?って顔してもねぇ…

「お会計して次の場所行くんでしょ?」

『うん!』

「行くよ」

『うい!』

「………お会計お願いします。」

店員「かしこまりました。300円になります。」

「クレジットカードでお願いします。」

店員「ありがとうございます。カードをお預かりします。」

本当、現代は進化したものだ。

今まで硬貨か紙で払っていたのにこんな薄いカード一枚で払えるようになるなんて。

店員「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」

カランコロン

「で?どこ行くの?」

『あっち!』

冒険するんだ…

「迷子にならないようにね」

『大丈夫!あたしこの道知ってるから!』

「そう」

……ん?この道は…

「大通りに行くの?」

『そうそう!』

『まぁついてきたら分かるよ!!』

んー…ここになんかあったっけなぁ…

『あともうちょっと!!』

ますます分からない

『着いた!』

「これは…」

大きなクリスマスツリー

『昨日と今日しか出さない特大クリスマスツリー!!』

「綺麗だね。」

『でしょ!!』

クリスマスツリーには、色とりどりのイルミネーションが飾られている。

赤や白、青のライトが所々に散りばめられ、どこか花畑を想像させるような気がした。

頂点には、大きな黄色い星が輝いていてすごく綺麗。

「連れてきてくれてありがと。」

『一緒に来られてよかった~!!』

『あっ、愛華ちゃん!これからもよろしくね!』

「よろしく、結華」

『よーおっし!イルミネーションも見たし、今日は帰って夜更かしするよ!!行くよ!愛華ちゃん!!』

「はいはい……」

結華はいつも元気で優しい。

こんな子と一緒に居られると私も幸せになれる気がした。

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クリスマスと共に あにゃ @anya_ma0703

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