12月。25日。
光雨
12月。25日。
クリスマスではない
12月。25日。だ
書いて覚えろ
嗅いで覚えろ
噛んで覚えろ
等価な365分の1だ
昨日も過ごして今日も過ごす1日だ
変わらない
今日は、12月。25日。だ
そうやって独り
言い聞かせながら
街を歩いている
いつから冬は
2人の季節になった
私は知らない
いつから空隣を
嘆くようになった
誰も、知ったことではない
コートを擦る2人
返信の来ないLINE
風通しの良いスケジュール
孤独は、独りだ
こんな冬だと特に。
しかし
敢えて言いたいことがある
『孤独は、1人ではない』
簡単な話だ
君は孤独な人間を何人知っている
私は少なくとも2人は知っている
君と、私だ
ほら、もう1人じゃない
私と君はそれぞれで独りかもしれないが
私達のように孤独な人間は
1人ではない
独りであるという共通項を介して
有機的に繋がっている
星と星座のようなものだ
好き勝手に線を引いて
変わりない今日と
何気ない明日を描こう
明日も独りかと
落ち込む必要はなくなった
『孤独は1人ではない』
私達は1人ではない
強がりでも妄言でも妄想でもない
私たちで示す
燦然と輝く事実である
孤軍よ
明日も生きてやろうじゃないか
孤独がため息として溢れ吹く日でも
2人の笑顔が我々を蝕むこんな日でも
なぁに、どうってことない
孤独だって、1人ではないのだから
12月。25日。
“1”年に”1”回しかやってこない大切な”1”日
それなら昨日も今日も
明日も同じだ
なんだかんだ捨てられない
全て、ありふれた日常の1つだ
変わらない
孤軍よ、明日も生きていこう
12月。25日。 光雨 @HikaRi_aMe
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