アンドロメダ銀河の果て

@karatachi23

アンドロメダの銀河の果て

彼者は友を探す

幾千もの星々の間

己に誓って必ず見つけ出す

遥か輝く銀河の彼方


まず彼者はアンドロメダへと向かった

光の速さで銀河の中を飛び回りながら訪ねた

「おーい誰か、私の友を見なかったかい?」

星たちはちかちかと瞬きながら返した


もうここにはいないよ あの者は

気が触れたよ 身を投げたよ

両腕だけここに残って

残りは川に流れていったよ


そこで彼者は両腕を拾うと、天の川に向かった

無数の星々で白くきらめく道を歩みながら訪ねた

「おーい誰か、私の友を見なかったかい?」

星たちはキラキラと輝きながら答えた


もうここにはいないよ あの者は

気が触れたよ 身を投げたよ

両脚だけここに残って

残りは星の海に流れていったよ


そこで彼者は両脚を拾うと、星の海に向かった

浅瀬を星々と海の泡をちらしながら訪ねた

「おーい誰か、私の友を見なかったかい?」

海の魚たちはキラキラと輝きながら答えた


もうここにはいないよ あの者は

気が触れたよ 身を投げたよ

胴体だけがここに留まって

残りは海の底に流れていったよ


そこで彼の者は胴体を拾うと、海の底に潜って行った 

どこまでも続きそうなほど暗い深海へと進みながら尋ねた

「おーい誰か、私の友を見なかったかい?」

ステギオメデューサはゆったりと泳ぎながら答えた


ここにいるよ あの者は

気が触れて

身を投げて

首から上だけここに残っているよ


海底を見下ろすとそこに友の首があった

伽藍洞になった両目がうつろに彼者を見つめる

彼者は集めた友の体を魔法の糸で縫い合わせると ふうっと息を吹きかける

魔法の息は命を呼び戻した


彼者は歓喜に震え、目から涙がこぼれ落ちた

友は目を開けて辺りを見回して

自分を蘇らせた相手を目にして

そして しくしくと涙を流し始めた


僕はバラバラでいたかったのに

何も考えずに済んでいたのに

だめだだめだそんなこと思っては


君は僕が戻ってうれしい

でも僕はここに戻って恨めしい

よせよよせよ恨むのはよせ


君は僕にいてほしい

でも僕はここにいたくない

やめろ、やめろそんな考えやめるんだ


君は正しい でも僕は君の選択が忌々しい 

君は僕に生きていてほしい でも僕はもう生きていたくない

悲劇だ とてつもない悲劇だ


やめられないやめられない思考がぐるぐる回る

僕がまちがい?君が正解?

どうしよう どうしよう どうしよう どうしよう!!!


体を縫い合わせていた糸が ぷつん、と切れた

友の肉体は何千もの部品に分かれ 四方八方へとはじけ飛び

彼者すら届かない 宇宙の彼方へと行ってしまった

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