優しさ、あたたかさに満ちた素敵な物語でした。
あるタヌキのお母さんが「クマゲラ」の卵を拾ってくる。
どうやらクマゲラという鳥は、最初に生まれた卵を巣から捨ててしまう習性があるという。
でも命の気配があるということで卵を保護したおかあさんタヌキ。
子供たちも一生懸命に卵を温め、クマゲラの雛を救おうとします。
このタヌキの家族が小さな鳥さんを救おうとする姿。これがとにかくあたたかくて、本当に読んでいて癒されます。
ラストもとても綺麗で、クマゲラと子供たちの様子を見て、おかあさんタヌキが「いつか来る日」に想いを馳せるというのも、しんみりと胸に来るものがありました。