近代的初心者サンタさん

クワトロフォルマッチ

第1話クリスマス前日、サンタ

クリスマスイブの夜

1年間良い子にして待っていると、夜にサンタさんがやってきて、プレゼントを枕元まくらもとにおいてくれる。

誰もがそんな伝説を聞いたことがあるだろう。

今年は、うん。

僕がサンタになってすぐにやらかしたことでも語っていこうと思う。


20XX年12月22日


クリスマスイブまであと2日


そんな事が書かれた電光掲示板が学校の至る所に置いてある。

当然だ、1年用意していたプレゼント等の数々を届ける大事な日だ。

ここはサンタが通う学校のグラウンド。

名前は特にない、サンタのまちに学校はここしかないから通じる。

僕は最近サンタ見習いを卒業して、2日後から初めてサンタとして活動する、初心者サンタだ。


「お前ら見習いが卒業して初めてのクリスマスだ!

もしもプレゼント間違えるようなミスしたらただじゃ置かねぇからな!」


先生サンタからそんな言葉が飛んでくるが、誰も聞いちゃいない。

気持ちはわかる、自分がサンタになるんだ。

それに、何度もこういう話は聞いた、僕含め皆話をしている。


「なぁ、お前は何処担当だ?」


「日本の中国地方担当」


うん、まぁ大体こんな会話しかしてない。

散々今まで語り尽くしたし、この興奮は誰も言語化できないと思う。

結局この日は先生サンタからの話は何も頭に入ってこなかった。


20xx年12月23日

街はおかしいほどに静かだ、まぁ、本部(サンタ補助委員会)の方は慌ただしいだろうけど、少なくとも実働するサンタ達は力を蓄えるために皆が家で寝ている。

世間の子供たちは翌日と明後日に迫るクリスマスが待ちきれなくて眠れないところ、僕たちサンタは仕事で緊張して眠れなくなる。

まぁ寝ないとどんなミスするか分からないから寝るんだけどね。


20xx年12月24日昼

街の至る所で煩わしいぐらいにクリスマスイブであることを告げてくる。

装備の最終確認の日だ。

まず、空飛ぶソリ

誕生日プレゼント用の転送機械

どんな鍵でも開けれるマスターキー(タッチ式も開閉可能)

本部に情報を提供するためのコンタクト

本部から

良い子であるか

何人の子供か

何を届けるのか

を教えてもらえるインカム

付け髭

その他諸々、、、

色々オーバーテクノロジーなサンタグッズはあるけど、とりあえず一番重要なのが、相棒のトナカイ


「ジョニー、今年からよろしくな」


トナカイ、という名の運転&案内装置である。

正確にはジョニー型〇〇(忘れた)番みたいな名前だったと思う。

コイツがバッテリーの役目も果たすから、トナカイがいなくなった時点で本部と連絡が取れなくなって、自動運転が使えなくなる。

うん、ヤバい。

先輩サンタが言ってたマニュアル操作で地図を見ながら四苦八苦する時代は嫌だから、みんな充電を欠かさないようにしてる。

とりあえず、今日の夜から仕事だ。

早めに寝て、夜に備えよー


※思いつきで書いた奴なんで、温かい目で見てください。

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