一週間メランコリー ★5

★5 レインボートラウト


 私たちはブルーギルばかりの早出川を諦め、支流を探索していた。非常に浅い川、ええとなんていった川だったか、名前は忘れたけど一応あって、そこで釣り糸を垂らしていた。

 なんにもかからない。数時間、そうやってボケっと釣り竿を持っていた。何も話さない訳では無い。庄平と様々な会話する。

 ちなみにヘラブナ釣りしている人たちのあたりを通る時は話してはいけない。無言で通らなければいけない。静かにしないと彼らにマジギレされる。


「しょんべんするとさ、勃つよな?なんなんだろう」


 庄平はこんなことを言った。


「いや、それはないと思うよ」

「ええー、そうかな。大きくなるんだけど」

「それはさ……何かの病気かもしれないよ」


 あはははと大声で笑って魚が逃げようがどうしようがどうでも良かった。これが適当に田舎で釣りをして遊ぶ流儀のようなものだった。

 その日は突然かかった。庄平の針に。


「うぉっ、引いてる!なんだろう」


 ㇰィッと竿を立てた。ポンピング、という。


「ええっ、なにこれ、なになに?」


 釣り上げた魚はものすごく綺麗な虹色の光を反射していた。

 魚をバケツに入れて、私たちはじっと静かにその魚を見ていた。


「……これ、ニジマスだよね……」

「うん、間違いなくニジマスだね」


 早出川にはニジマスは放流されていない。となりのこの支流になんか何も放流されていない。何故ここでニジマスが釣れたのか、それは全く分からない。


「……すごいな」

「すごいぞこれは」


 これで、自由研究としての体裁は整った。

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