一週間メランコリー [ある現象]
玄 律暁(げんりつあき)
一週間メランコリー ★1
★1 1997年のなつやすみ
学生時代は誰だってなつやすみがあって、永遠に続くような気がしていたよね。いつまでもずっとこのまま…そんなふうに感じなかった?
長く長く、本当に長いものだと感じたはずだ。
最初は。
もちろん決まって八月末になると、たまった宿題で参ってしまうんだけれども。もっとも、私は宿題を全くやらなかった……。理由はよくわからないけれども、どうしても手を付けることが出来なかった。やろう、とは思ったりはしたのだけどね。
きっとそういうものだ。そういうものがなつやすみなんだ。
学校での成績に関しては良かった。テストもいつも良かった。ああ…だからかもしれない。なつやすみの宿題は必要ない、と判断したのかもね。小学生なりに。どうだろう、予習復習、宿題。何もしなくてもいつも百点満点。私はそういうタイプのガキだった。頑張ってそういった自習を素直に行っていた子たちは、どうして点数が取れないのか疑問だった。
授業、ちゃんと聞いていたのだろうか?
まあわからないや。
たまにそういうタイプのガキ、いるよね。それが私だったんだ。
さて、小学6年生のなつやすみは特によく覚えていて、何故ならば小学校でのなつやすみの中では一番楽しい期間を過ごしたからだ。
保育園に居た頃からずっと仲の良かった松田庄平と釣り三昧。
私が住んでいた街にはたくさん川があって、それぞれの川で釣れる魚が違う。ある川ではフナばかり。
……全然美味しくないよ?
……そう、食べてたんだ。それが私の、ガキなりのルールだったんだ。釣ったからには食べる。悪くない習慣だろう?
ただその年、街で一番水質の良い「早出川(はやでがわ)」では小さな個体であるが獰猛なブルーギル……誰かが放流したから増殖したんだが、そればかりが釣れるという有様だった。
ブルーギルは外来魚で生態系を壊す。
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