十九古詩、「西北有高樓」、詩経、「女曰鶏鳴」
十九古詩、「西北有高樓」
西北有高樓,上與浮雲齊。
交疏結綺窗,阿閣三重階。
上有弦歌聲,音響一何悲!
誰能爲此曲,無乃杞梁妻。
清商隨風發,中曲正徘徊。
一彈再三歎,慷慨有餘哀。
不惜歌者苦,但傷知音稀。
願爲雙鴻鵠,奮翅起高飛。
西北に高楼あり、上は浮雲と斉しく
交疏綺窓を結び、阿閣三重の階
上有る弦歌の声、音響一何ぞ悲しき
誰か能く此の曲を爲さん、無乃杞梁の妻か
清商風に随って発し、中曲正に徘徊す
一弾再三歎じ、慷慨余哀有り
惜しまざる歌者の苦を、但だ傷む知音の稀なるを
願わくは双鴻鵠と爲り、奮翅高飛せん
西北にそびえる高い楼閣は、まるで雲に届くほど
そこには美しい窓と三重の階段がある
楼閣から聞こえてくる琴や歌の音は、なんて悲しげなんだろう
この切ない曲を奏でているのは、亡魂となった夫(杞梁)を失った妻のようだ
清らかな音色が風に乗って響き、曲の途中でためらいがちに揺れる
一度弦を弾くたびに何度もため息をつき、情熱的な調べには深い悲しみがあふれる
歌う人の苦しみを惜しむわけではないが、
こんな心のこもった歌を理解してくれる人があまりにも少ないのが悲しい
いっそ二羽の鴻鵠(大きな鳥)になって、翼を広げて高く飛び立ちたいと願う
詩経、「女曰鶏鳴」
女曰雞鳴,士曰昧旦
子興視夜,明星有爛
將翱將翔,弋鳧與雁
弋言加之,與子宜之
宜言飮酒,與子偕老
琴瑟在御,莫不靜好
知子之來之,雑佩以贈之
知子之順之,雑佩以問之
知子之好之,雑佩以報之
女曰く鶏鳴くと、士曰く昧旦なり
子興きて夜を視よ、明星爛たり
将に翱翔せば、鳧與雁を弋す
弋言これを加え、子とこれを宜しくせん
宜しく言飮酒せば、子と偕に老いん
琴瑟御に在り、静好せざる莫し
子之來を知れば、雑佩以てこれを贈らん
子之順を知れば、雑佩以てこれを問わん
子之好を知れば、雑佩以てこれを報わん
妻が言う、「鶏が鳴いたよ」夫は答える、
「まだ夜明けじゃない」
でも妻は言う、「起きて夜を見てごらん、明星がキラキラ輝いてるよ」
夫はこれから飛び立って、鴨や雁を狩りに行くんだね。
狩りで獲物を手に入れたら、一緒においしく食べよう。
いいね、一緒に酒を飲んで、ずっと一緒に年を取っていこう。
琴や瑟の音がそばで響いて、穏やかで幸せな気分だよ。
あなたが私のところに来てくれるのがわかったから、きれいな玉の飾りを贈るよ。
あなたが優しくしてくれるのがわかったから、玉の飾りで気持ちを尋ねるよ。
あなたが私を愛してくれるのがわかったから、玉の飾りでその愛にこたえるよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます