星流東子、小説家になる

チュン

第1話、星流東子の憂鬱

 星流東子、27歳。彼女は、愛知県名古屋市にある、何をやっているのか、よく分からない会社「オフィスいこ」の社員だ。

 この会社の社長チュン氏が主宰する、ユーチューブチャンネル「チュンチャンネル」には、彼女が最初に参加した、歌唱作品、

・星流東子「生存と無知」

 が、

33 回視聴 2 年前

 とあるので、入社をして葯2年になる。

 そんな彼女が、ある日、会社に出社すると、机の上に、

「星流東子君、出社したら、社長室まで来てください」

 というメモが置かれていた。

 実は、こうした社長のメモが置かれていたのは、これが初めてではない。今から数カ月前の月曜日、それは彼女の楽曲第3弾、

・「人殺しの歌」

 をアップして少し経った時期に、同じように社長の呼び出しがあった。その時は、これまで、

専属歌手

 として仕事をしていた東子に、それを廃止し、別の仕事をしてもらう、という話だった。

 その時、東子に与えられた仕事は、

ココログ

 に、

星流東子日記

 という連載欄を持ち、その中で、今「オフィスいこ」がやっている、

競艇

FX

ロト&ナンバーズ

 という、ほぼ儲かってもいないお金儲け活動に代わる、新たなお金儲け活動を模索してほしい、というものだった。

 そこで、これまで、東子は、

仮想通貨

CFD

ミニ発明

ネーミング

ChatGPT

 などについて関連書の読み進めを行って来たのだが、残念なことに成果は皆無だった。

(まあ、2年で視聴数33というのには、私も責任を感じて、前回は、快く配置換えを受け入れたけど、今回は何だろう?お金儲け活動の成果もなし、そろそろクビかしら)

 東子の頭の中には。いい話など一つも浮かばず、悪い話ばかりが次から次へと浮かんできた。

 でも、行かない訳にはいかない。

(ま、いいか。クビなら次の仕事、考えよう。でも、ここ辞めて、仕事なんてあるのかな。やっぱり、代わるなら、今より遠くても、お給料が高いトコがいいかな)

 しばらく考えた後、東子は意を決して、社長室に向った。

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