罰ゲーム用激ヤバシュークリーム
桃月兎
罰ゲーム用激ヤバシュークリーム
室内に四人の成人男女が居る。四人は友達である(男1、男2、女1、女2と表記)。
女1「約束通り例の激ヤバシュークリームセット12個セットを買ってきたからお金頂戴。一人三百円ずつ回収ね」
男1男2女2「ハイ、サンキュー」
テーブル上には12個入りのシュークリームセットと、四本の飲み物が置かれた。
女1「これで九円儲かったわ、フフフフフフフーン」
男1「セコ。それはまあいいとして、じゃあルールの確認、豚の角煮んだな」
男2「いつも思うが、その発言には何の意味もないよな」
女2「それはお約束ってことで、って突っ込むのもお約束のウチよね」
男1「シュークリームは必ずかみ砕いて食べる事、丸呑みは禁止な」
女1「このサイズのシュークリームを丸呑みしたら喉に詰まるかも知れないしね」
男2「そのまま窒息死か、嫌な死に方だな」
女2「そうね、辞世の句も詠めないわね」
男1「そんなんなったら残された人間にいい迷惑だろ。遺族に何て説明すりゃあいいんだ?」
女1「正直に言えばいいんじゃないの。激ヤバシュークリームを噛まずに食べて喉に詰まって死にましたって」
男2「要するに、悪ふざけでお菓子で遊んでて運悪く死にました、って伝えるしかないな」
女2「確かにご遺族には説明できないわね」
男1「ルールの説明を続ける。シュークリームを吐き出す、又は食べ終わってから一分以内に水分を取ったら罰金として千円を支払う事」
男2「シツモーン、バナナは水分に含みますか?」
女1「それ、バナナはおやつに入りますかでしょ、遠足前の」
女2「お約束の定番ね。べたとも言うけど。今は遠足は関係ないでしょ」
男1「じゃあ各自好きなのを選ぼうぜ、十二個あるんだから。これにしよう」
男2女1女2「これに決めた」
四人「いただきます」
四人が同時に、シュークリームを口に入れた。
男1「辛い、うぎゃらぽとごとっげっがおきょつおくおおいうおけいおごごごお」
男2「臭い、不味い、ひょーきえきよぎおえおいえぱぽえねいえねぁおぱんぺあぱぽあいいぱぇいおえお」
女2「苦い、やいあぁいぇへうやはおごあほのあおいごうじょうあおうふぃぎょえおのいうるううる」
男1「うんらいねおおろえのえのびおうじゃおじゃおおあいおいあおあおおいいおあいおあおあお」
男2「かいかいえあいえはいぇおいじゃじょねおいえおあいおえあおいあいうええんぺお」
女2「じゃうぅなおげいおのあえおいがおいぐじゃおいひあほれおいあうおいうおらうれあ」
男1男2女2は大急ぎで、ペットボトルの水分を補給する。
三人は顔色が赤くなり、苦しそうに悶えている。呼吸も荒い。
女1は平気な顔をして、時計を確認している。
女1「ハイ、一分経ったから、一人千円ずつ払ってね。
私は舌にラップを貼っておいたから平気だったわよ。
別にルール違反じゃないでしょ、禁止されてなかったんだから」
男1「ルール違反じゃないけど、罰ゲームは必要だな」
男2「そうだね、罰ゲームは禁止されてなかったんだから」
女2「両腕ホールド完了」
男2「頭部ホールド完了」
男1「シュークリームは後八個あるから味わって食べろよ」
女1「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
〈完〉
罰ゲーム用激ヤバシュークリーム 桃月兎 @momotukiusagi
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