晴れて
butter
そして空は澄み渡る
未熟であった私も十数年もの苦節の末ついに高校生という大舞台へと登壇し、あとはあの大空へ飛び出すのみである。実に長い道のりだった。針の山、風の吹きすさぶ大地、極寒の海や灼熱の砂漠エトセトラ。それらから生き残った自身を盛大に祝福したいものだ。だが、この舞台の上こそが最も苦渋を強いられる場所なのである。油断はできない。空にはまだ厚い雲が跋扈しており、光は十ミリ程度しか見えなかった。私にできることはただ澄み渡る青を追い求めるのみだ。
晴れて butter @yakitori1001
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