AI画像を見て掌編・『Gorgeous Android』

夢美瑠瑠

第1話



https://kakuyomu.jp/users/joeyasushi/news/822139841659037631



現代の世界文明は、二重構造になっている…


 新興工業国群と、旧先進国。

 BRICSは有名であるが、GNPの推移をみても、疲弊している伝統的な「英国病」や「日本病」の、老人国家は、老人の処理に困り抜いている…そういう桎梏のない新興国群には、現在文明の恩恵は、よりストレートな繁栄となって、空前の好景気に沸く国が多い…チベットの奥地に住んでいても、それくらいはわかる世の中。


 アラブの石油王の、ムハマド・シンドバッド氏にとっては、石油メジャーの威圧もものかわの新技術の浸透で、石油がただの肥料に堕してしまう心配さえ除けば、この世は夢の栄華、藤原道長のごとく「欠けたることのない満月」を思わせる極楽浄土だった。 


 アラブの王様、スルタンの、アラベスク?モスリムチックな異国風の豪奢な生活というのは昔からある種のロマンをもって語られる対象だった…「魔法のじゅうたん」やら「ランプの魔王」、そういう言い伝えも世間のあこがれを掻き立て…


 イマジネーションが投影されて、1001もの物語も捏造されたり?だが、そういう神秘の国の大富豪の王様が実際にはどんな生活をしているかとかは、女性の顔のベールの奥の素顔のごとくに「謎」だったのだ…


そうして、時代が変わっていって、金さえあれば、は相変わらずだが、無数にいろんな新技術が、雨後の筍、いやむしろ破竹の勢いといえるほどに増殖して進歩してきた。


 シンドバッド氏は、新し物好きで、インターネットでそういう世の中の変化にも精通していて、貪欲に自分の日常に取り入れていった。


 で、彼の宮殿は徐々に「スーパーマン~電子の帝国~」というSF映画を思わすようなモダンな要塞のような様相を呈してきたのだ!


 もちろんたくさんの愛人もいて、正妻もいた。


 が、それに飽き足らず、人造人間のメカケも、何人かすでに「購入」しており、新技術の恩恵にあずかっていた。 極秘裏にそういうアンドロイドを流通させる裏シンジケートが存在していて、超豪華で高価で、まったくシンドバッド氏ほどにレアな条件を兼ね備えている奇特な人物でないと手が出ないような、すこぶる付きの美女で、スーパーモデルとかも凌駕するナイスバディな”超愛人”を世話していたのだ。


  

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