第4話空の告白

「好きです付き合ってください!」

と空くんに告白された。

「ごめんね、私他に好きな人いるの」

と返事した。

「そうだよね他の男子でしょ?」

と言われる。その言葉に何かが引っかかった。

その相手は女子なのに。なんだかモヤモヤする。

「じゃあな!」

と空は言い屋上のドアを開け、走り去っていった。私、本気で柚杏のこと好きなんだなと改めて分かった。

「日向!」

と柚杏が出てきた。

「えっ!柚杏いたの?」

と言う。

「空くんに告白されてたでしょ?私、ちょっと嫌だった」

と柚杏は言う。

「どうして?」

と私は返事する。

「それは、日向のこと好きだから!」

私は驚いた。柚杏が私のこと好きだって。

「私も、柚杏のこと好き!」

もう、夏休みに入る前日、私の恋は今、実ったのだ。「付き合うよね?」

と柚杏は言う。

「うん!付き合おうよ!」

と返事する。

「じゃあ手、繋ぐ?」

と柚杏は提案する。

「うん!」

そして、私と柚杏は手を繋いで、屋上を出る。教室に向かうと、

「日向!やっぱ僕と付き合ってくれ!」

と空が言う。

「ごめん、好きな人いるから」

と言った。嘘ついた。さっき、柚杏と付き合ったなんて言えない。今日は、七月二十三日、私と柚杏が付き合った記念日となった。そして、私と柚杏は手をつないで一緒に帰ったのだ。


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