干支の動物はなぜあの順番なのか

　干支の動物たちがなぜあの順番で目的地にゴールしたのか考えてみた。

　まず、最初のねずみ。

　これは二番目の牛の頭に乗っていて、牛がゴールする寸前に飛び降りて先にゴールした。

　なるほどこれは納得できる。

　ねずみは賢かったわけだな。

　では二番目の牛はなぜ二番目になったのか。

　この答えは牛の次が虎だということで分かる。

　虎に追いかけられたら牛は命懸けで走って逃げるだろう。

　そして虎だって目の前においしそうな牛がいたら、そりゃ、食べようと必死に走るわなあ。

　うん、これも納得だ。

　だが虎の後ろにはウサギがいる。

　ウサギは賢かったので虎の前に出ると自分が襲われると思ったに違いない。

　だから虎の前に出ず虎の後ろにいたのだろう。

　なるほど、納得だ。

　しかし、次の竜はどうなのだろうか。

　普通に考えれば竜は他の動物より圧倒的なパワーとスピードを持っていると思うのだが。

　いや、待てよ。竜の身体は長く巨大だ。

　最初に目的地の門に頭を突っ込んだとしても最後の尻尾まで全てゴールするには時間がかかる。

　おそらく身体全てが入ったところで完全なゴールだとみなされるルールだったのだろう。

　だから竜はこの順番なのだ。

　うん、納得したぞ。

　竜の次は蛇か。その後ろには馬。

　どう考えても蛇より馬の方が遅いことがあるとは思えない。

　いや、待てよ。

　馬というのはとても臆病で棒のようなものを跨ぐのも怖がることがあるとか。

　そうか、馬は蛇を棒のような障害だと思って飛び越えられなかったからこの順番なのか。

　うん、きっとそうに違いない。

　さてさて次は羊と猿か。

　猿は走るのが苦手そうだしきっと羊の背中に乗って行ったのだろう。

　賢い猿のやりそうなことだ。

　次は鳥か。

　鳥は空が飛べるから一番早く門に着きそうな気がするが。

　あ、そうか。分かったぞ。

　門は地上に入り口がある。

　きっと鳥は天高く飛び過ぎてそこから降りて門をくぐらなければならなかったからそれで時間がかかったのか。

　高く飛び過ぎるのも問題なんだな。

　鳥の次は犬か。

　大空から舞い降りてくる鳥は別物だと考えれば犬の前にいたのは羊だよな。

　なるほど。この犬は牧羊犬だから羊の後ろを追って走るクセがあったんだな。

　それなら犬がこの位置なのも納得だ。

　最後はイノシシか。

　なぜイノシシは最後だったのだろう。

　猪突猛進ならばもっと早い順番でもよくないだろうか。

　待てよ。猪突猛進か。

　そうかそうか。イノシシはまっすぐ走るのは早くてもカーブは苦手だったに違いない。

　きっと門までの道のカーブの度に道を逸れてしまったから最後になったのか。

　うん！ 納得できた。

　※これは単なる作者の妄想です。申し訳ありません。