第22話 春休みの終わりに

2週間程度の春休みが終わって、高2から高3へと学年が上がった。


 世間一般では受験生とされる歳。


 こんな底辺高校でも、進学やら就職やら将来の筋道が立っている奴ばかりが見えて嫌になる。


 将来なんて、どうだっていい。


 彩芽が生きてさえいれば。


 なんて思うけれど、それすら実行できる筋道が見えていない。


 俺はもうどうしたらいいんだろう。


 分からなくて、見つからない。


 それでも、彩芽といる時間だけは心が安らぐから、その時間に逃げていたい。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る