俺の義妹の目にハイライトが無いんだけどどうしたらいい?

人間の人

第1話

「兄さん、結婚しよ?」


 と桜が舞う4月桜がよく似合う美人、義妹が俺にハイライトを無くしたまま問いかけてくる。


今年高校2年生になった俺「優」《ゆう》はその光景を目にして、これまで1年間の記憶を思い出していた




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俺が義妹「雫」《しずく》に初めて会ったのは、高校入学してからちょっと過ぎた頃、うちの母さんが再婚すると言うことで相手の家族と顔合わせをした時である。


「おかえり優、ちょっと来てくれない?」


いつものように家に帰ってきた俺に、母さんの真面目な声が投げかけられ俺は少し不安を持ちながらも母さんの方に向かった。


「どうしたのさ母さん?そんな真面目な雰囲気出してさ」


「優、高校生になってある程度自立したじゃ無い?それで家庭も落ち着いてきたから前々から中よかった人と再婚する事にしたの、それで今週の土曜日顔合わせするから予定空けといてくれない?」


俺がその話を聞いた時驚き半分そして確かな喜びがあった、母さんは俺が3歳の時に父親の不倫が理由で離婚し女で一つでここまで育ててくれたのだ、正直大変な事も沢山あったけど、ここまで育ててくれた母さんにとても感謝しているだからこそ再婚ときき母さんも自分の幸せを見つけてくれ俺も自分のことの様に喜んでしまった。


「前々から中よかったって言うけど、どうゆう人なの?」


「職場の人で私の上司の人なの、とても優しい人よそれと相手の方も優の1つ下の娘さんが1人いるの」


正直俺は母さんの選んだ相手だから最初からあまり心配していない、それでも母さんがとても優しい人と言うので良い人なのだろう。

それよりも俺は母さんの再婚相手に歳の近い娘さんがいると聞きそっちの方が心配になっていた


(どんな娘なんだろ..仲良く出来れば良いけど)


俺は今まであまり女性経験がない、中学校のころ1年だけ後輩と付き合っていたぐらいで女性との関わりが不安なのだ

母さんはそんな俺の気持ちを察したのか


「大丈夫!大人しくて良い娘だって聞いてるから!」

と励ましてくれた


(まあ今日会うわけでもないしそんなに気にすることないか)


とそんな事より大事なことがあった


「母さん再婚おめでとう、今まで育ててくれてありがとね」



次の日


教室で俺の幼稚園以来の友達「陽太」《ようた》と話していた


「なー陽太聞いてくれよ、俺の母さん再婚するらしいんだよそれで相手に1人俺の1つ下の娘さんがいるらしいんだよ、どうすれば仲良くなれると思う?」


「お前まじか、良いなー義妹とかアニメとかの世界じゃん

もしかしたら義妹ちゃんとラブラブになるかも」


「今は真面目な話なの、ふざけないで」


「ごめんごめん、でも真面目に考えたらそんなにすぐ仲良くはなれないだろ、時間をかけてゆっくり仲良くなっていくしかないんじゃないか?」


「まそれしかないよな〜無理に距離詰めて嫌われたくないし」


「まあそんなもんだろ、その話も良いけどそろそろチャイムなるぞ席着いとけ」


「だな、話聞いてくれてありがと今日も頑張ろうな」


「おう」


こんないつもの日常が過ぎていきついに土曜日になった


「私が先に行くから3分ぐらいしたら私のところに来てね」


「3分ぐらいね了解」


なんだかんだで目的地のレストランに着いたわけだが俺は思いの外緊張していなかった。


(最初の挨拶は何にしようか)

などを考えていると簡単に3分が過ぎていたので店内に入り母さんの隣に座り、再婚相手の方をみるとそこには優しそうな40代前期ぐらいの男性がいた


「はじめまして、俺が優、高校一年生です!まだいろいろとお互い知らない事も多いと思うので、これから徐々に仲良くなっていけたら嬉しいです、お願いします」


俺が緊張しながらも自己紹介をすると再婚相手の男性も自己紹介をはじめた


「はじめまして優君、僕が君のお母さんの再婚相手であり君の父親になる「昭治」《あきはる》だよ、いきなりのことで驚いてると思うけどゆくゆくは僕のことをお父さんって呼んでくれると嬉しいな、これから宜しくね優君」


「それでこっちにいるのが僕の娘「雫」《しずく》だよ、ほら雫挨拶して」


そういうとさっきまで下を向いていた少女がこちらをむく、そこに居たのはまさに日本風黒髪の美少女だった、そんな彼女は僕に


「久しぶりですね兄さん、雫です、これからよろしくお願いしますね

に・い・さ・ん?」


と人形の様な目を真っ黒に濁しながら俺の目を覗いてくる、そうして俺と雫との生活が始まるのであった




















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