『転生したら神に地獄スキルを貰った件 ~10倍の痛みで死ねない俺は這ってでも復讐する~』
帰って来た火星人
第一話「転生そして地獄」
山手線ホーム、帰宅ラッシュ。
俺はスーツのまま、落ちそうになった小学生を反射的に突き飛ばした。
次の瞬間、視界が真っ白になる。
轢かれる寸前、体が光の粒子に分解された。
――次の瞬間、目の前に現れたのは。
神(疲れ果てた仙人)
「またかよ……最近自殺多すぎだろ!!!」
「お前には勇者スキルとか与えられねぇ! 嫁(女神)に怒られるからな!!」
俺「いや俺、自殺じゃなくて……」
神「うるせぇ!! 死にたくても死ねないスキルあげるから地獄見ろ!!」
バチィィィィィン!!
【スキル:絶対防御・極 取得】
【痛覚は残ります】【死ねません】【お疲れ様でした】
その頃、王都近郊・冒険者ギルドの大酒場。
傭兵団のリーダーが、酒杯を掲げて大声で叫ぶ。
「聞けみんな! 伯爵家のライル様が黒龍に喰われて死んだぁー!!」
「これで街は俺たちの天下だぜ!!」
ギルド長(老練の元Sランク)が眉をひそめる。
「……本当か? ライル・フォン・グランベルが死んだだと?」
「確かにあの若造は金で実績を買ってたが……黒龍級を相手に?」
伯爵長男ライル!
あれが伐採対象の地龍かヤレー!
ライルさん上っ!
黒龍が地龍に襲い掛かる!
微兵ライルさん逃げましょう!
お前ら行けよ黒龍倒したら英雄か勇者の称号で一生楽して女遊び出来る!
傭兵リーダー「悪いな、ライル様!
生贄になれ!バシュッ!
あぁぁー足の腱が……
「ちっぽけな人間どもが……俺の食事を邪魔するのか!」
俺「待て……金ならもっと払う! 頼む、助け――」
黒龍の前腕で吹っ飛ばされる。
ゴキィィィィィィィィィィィッ!!!
ドゴォォォォォォォォォォン!!!
100メートル吹き飛ばされた。
―龍太―目覚めたら、血まみれの体で森の中。
体はボロボロ、記憶は20年分流し込まれる。
俺、いや「ライル・フォン・グランベル」は裏切られて死んだらしい。
痛みが、10倍になって襲いかかってくる。
「ぐああああああああああああ!!!!」
骨が砕ける音が頭の中で100倍に響く。
内臓が引きずられる感覚が、まるで生きながら解剖されてるみたいだ。
でも、死ねない。
心臓は止まらない。傷は塞がらない。
永遠に、この激痛が続く。
俺は地面を這いながら、笑い出した。
「……はは……はははははは!!
神よ……最高の地獄をありがとう」
――その時、空が割れた。
ロリ女神エリス降臨
「あなた、死んだよね!? ……おって、死んでない!? まあいいか、済生!!」
全身の傷が一瞬で治る。
俺(龍太=ライル)は立ち上がって、ニヤリと笑った。
「……死ねない体か。最高じゃねぇか」
俺は拳を握り、傭兵たちの方角を見据えた。
「裏切った奴ら、全員に“死ねない痛み”を教えてやるよ」
――こうして、死ねない男の復讐と無双が始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます