扉

* 抱え込み井戸と《実点》

* 重いもののための、軽い入口

第一帷　詩

* 底のうた

* 散らさぬ誓い

* 重みは、世界に預けられる

* 井戸の縁で息をする

第二帷　譚

* 世界が「内側」を決めた話

* 外縁へ返すもの／内へ残すもの

* 塊が浮き出るまでの昔語り

* 倉庫割りの神話

* 負荷を量る神の手

第三帷　象

* 図版Ⅰ：四井戸と九重の帷

* 命の井戸

* 縁の井戸

* 名の井戸

* 聖の井戸

* 帷の輪――熱を落とす九つの布

* 井戸に落ちる者／井戸を支える者

第四帷　作法

* 井戸見の作法

* 抱え込み井戸の四相

* 深さ

* 半径

* 傾き

* 底

* 脱出速度の四鍵

* 理解

* 時間

* 縁

* 意志

* 裂け目の手当て（潮汐の縫い直し）

* 関わりの高度（降りる／回る／支える）

* 井戸日誌（記録帳の作法）

第五帷　現象

場卜篇　場所の重力

* 聖地の井戸

* 震源地の井戸

* 生活圏の井戸

* 場所卜の手順

* 例示：故郷の井戸

* 例示：病室の井戸

* 例示：神社・祭壇の井戸

* 例示：画面越しに見る戦地の井戸

縁卜篇　関係の重力

* 共通井戸

* 個別井戸

* 差分としての潮汐

* 関係卜の手順

* 軌道調整（離れずに変える）

* 型：親子の井戸

* 型：師弟の井戸

* 型：共同創作の井戸

* 型：調停者の井戸

時卜篇　歴史の重力

* 時井戸（ときいど）

* 重い時代／軽い時代

* 歴史卜の手順

* 底に沈むもの（悔恨／祝福／誤解／未完）

* 次の巡（めぐり）への遷移条件

* 前史の時井戸

* 今史の時井戸

* 両史の縫い目

第六帷　模型

* 抱え込み三段階（選別／配置／耐性）

* 《実点》密度の地図

* 五つの原型と分担

* 火

* 律水

* 縦糸

* 名

* 母胎

* 図版Ⅱ：抱え込み井戸と《実点》

* 図版Ⅲ：二者の軌道と潮汐力

* 図版Ⅳ：釣り合いの節（ラグランジュ点）

* 図版Ⅴ：脱出速度と飛翔

* 井戸の型の一覧（浅広／深狭／傾斜／沈黙）

* 節の型の一覧（橋位／調停節／回廊）

第七帷　注解

* 物語の蓄積（質量）

* 抱え込み場（重力場）

* 抱え込み井戸（ポテンシャル井戸）

* 委ねの運動（落下）

* 沈みきらず逃げきれぬ関係（軌道）

* 引き裂かれ感（二重抱え込み／潮汐力）

* 釣り合う縁の節（ラグランジュ点）

* 意味として抜ける条件（脱出速度）

* 沈黙核（ブラックホール：象徴）

* 《実点》との統合図

第八帷　検

* 外れの作法

* 捨てる自由

* 修正規則

* 過密の兆し（燃え始めの印）

* 鎮めの手当て（冷却・離席・分散）

* 公開の禁忌と許可

* 名を宗派にしない誓約

第九帷　名

* 外名：抱え込み／配分の律

* 内名：記憶の引力

* 名の扱い（名は入口ではなく報酬）

* 結び：井戸は暴かず、高度を示す