転生サキュバス少女、ダンジョンを貰う。

《ホホホッ、感謝の仕方が可笑しかったがのう。あんなド変態な感謝のされ方は妾、神を何千年もしておるが初めてじゃったぞ?》

「でっですよね…」

《恥ずかしがらずともよい。妾は欲に正直な人間の方が好きじゃ。》

「好きだなんてぇ。」


私は絶世の美女から言われて嬉しすぎた。するとその感情に反応してか、お腹ぐぅぅっと大きく鳴った、流石はサキュバスに転生しただけはある。


《おやおや、妾、そんなにおなごとして美味しそうに見えるのかのう。》

「見えます…」

《ホホホッ、正直な奴じゃ。ちゃんと精気を食べるんじゃぞ?でないと死ぬことはないが腹が減ると力も出ないし、せっかくのサキュバスの能力を発揮出来んからな?》

「でっでもどうしたら?私、女の人以外にはエッチことしたくないですし?それに襲うとかしたくないですよ?」

《ホホホッ、わかっておる。じゃからお主のためにこのダンジョンを用意してやったのじゃ。》

「やっぱりここダンジョンだったんですね?」

《これを見るがよい。》


神様が映像の地図を出した。


「この地図、もしかしてダンジョンの見取り図ですか?」

《そうじゃ、この部屋を除いて全部で3階あって、地下一階、地下二階、地下三階と下に専用の階段を使い降りていく形になる。》

「地下ダンジョンってわけですかぁ。」

《そして最下層のこの部屋がボス部屋になるわけじゃ。このダンジョンを転生した祝いとしてくれてやろう。》

「あっありがとうございます!ですがダンジョンの主になれたからといってサキュバスの私が精気をどうやって手に入れれば…?」

《簡単な話じゃ、女しか入れないダンジョンを作り、ダンジョン内にエロトラップを仕掛け引っ掛けさせて精気を頂けばよい。》

「なっなるほど!」

《ダンジョンはお主の胃袋とリンクさせておるから、直接襲わずともトラップ発動によるエッチでも精気を吸収出来るようになっておる。》

「凄い!それなら精気を手に入れられますね!」


私は目を輝かせた。


《ホホホッ、そうじゃろ。各階に設置する罠とかは自分で自由に考えるとよい?お主はこのダンジョンのボス、頭で想像しただけでダンジョンのトラップを生成できて何度でも作り替えることが可能じゃ。》

「人外とかも作れますか!」

《もちろん作れるぞ。会話が出来る人外を作り、各階の中ボスや身の回りの世話をする家来にするがよい。》

「ぐふふ、私好みの人外を作り出そう。」


私は期待で胸が膨らんでいた。


《ただしじゃ、人外や魔物はお主の魔力で作るために生成出来る数が限られる、あまり多く作りすぎると魔力切れでお腹が急激に減るから注意じゃぞ?》

「わかりました!気をつけます!」

《では妾はこれで失礼する。》

「もう行っちゃうんですか!」

《妾は全ての民を見守る神じゃからのう、いつまでもお主一人ばかり構ってられないのじゃ。》

「ですよね、また会えますか…?」

《仕方ないのう。元気にやっとるか一ヶ月に一度、観に来てやろう。》

「はっはい!待ってます!」

《新しい人生を思う存分楽しむのじゃぞ。ではな。》


神である美女の立体映像は消えた。


「なんか急に寂しくなったな…このダンジョンはまだ未開拓で今はまだ一人ぼっち…

 お兄ちゃん達、元気でやってるのかな…

 はっ!駄目だ、駄目だ!前世でのみんなを心配させないためにもこの世界で私こそが元気に楽しく生きなきゃだよね!やるぞー!」


私は気合を入れると、さっそくダンジョン作りに取り掛かることにした。まずは頭で想像して会話の出来る家来の人外を生成するところから、意見を言い合える人がいるとアイデアって捗るもんね。


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