友愛恋愛
@jyujyumo
友愛恋愛
山岸優太
心田高校のニ年生だ。
これは俺とある親友との話。
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一年生の時、
ある日の昼休み、俺は先生に怒られていた。
「次の数学のテストで欠点を取ったら、単位を落とすよ山岸くん。」
「はい、気をつけます。」
「本当に出来るかい?」
「正直勉強の仕方が分かんないっすよ、ハハッ。」
苦笑いをして先生に聞き返した。
俺は勉強は覚えるものとして考えている。
「先生か、友達にでも教えてもらいなさい。」
「はい、分かりました...」
そう言って、俺は担任の先生がウザいから早く話を切り上げたんだ。
そして自分の席に戻って考えていた。
(先生と話すのは嫌だし、数学出来る友達が居ない。どうしたらいいものか。)
その時、アイツがやってきたんだ。
「山岸、数学について先生に怒られたって?」
「海原....さん?」
海原恋、クラスメイトの女子だ。
「私、数学なら教えられると思って。」
「おう、教えてくれるんか?」
「男の友達だと思ってなんでも聞いて!」
それが俺たちの始まりだった。
数学の勉強を教えてもらい、代わりに他の勉強を教える事もあった。そこから漫画の話、アニメの話、映画の話とどんどん広がってかけがえのない親友になったんだ。文化委員で書類の提出がよくわかんなかった時も助けてもらったんだ。そして二年になって、恋の家に上がる事も増えて最近はよく恋が買ってきたス◯ブラをやってる。俺たちはいい親友だった。あの時までは...
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優太はいつも通り、恋とス◯ブラをしていた。
恋のふわふわした部屋で恋は熊の大きなぬいぐるみに包まりながらコントローラを握っていた。
「やっぱり恋は強いな。読み合いで勝てねえ。」
「私最近鍛えたから。そろそろVIPいけると思う。」
「おーマジか。オンライン出来るだけで流石だわ。」
「それより、ちゃんと数学勉強してる?」
「してるわ。谷川さんにも教えてる所。」
「えっ、谷川さんってあの隣のクラスの美人な谷川さん?」
「そう。そして、明日告白しようと思う。」
「えっ...そうなんだ....」
恋は急に会話に変な間を与えた。
優太はそれが告白という大きな事を言った事だと思っていた。
「優太はぁ....どこがそんなに好きになったん?」
「んー、もうそろそろ付き合えるんじゃねって思ったから。ほら、俺まだ彼女居ないし。」
「彼女をぉ...そんなに作る必要は無いんじゃないかなぁ。」
「周りの友達みんな彼女持ちになって、これからのシーズン的に必要かなって思ったんだけど。」
「いやぁ......私とゲームすれば良いじゃん。」
不機嫌に問い詰めてくる恋に優太は何かを察知した。
「何、なんかキレてるのか?」
「いやぁ...だって、今、女の子の部屋に乗り込んでるんだよ?優はさ。」
「えっお前最初会った時男の友達みたいにって言ってたじゃん。」
優太は言葉の矛盾をついたと思って率直にに突っ込んだ。
「いや、言ったけどさぁ...」
「俺が告白するのそんなにいやなの?」
「うん、なんでもするから辞めて。」
「えっ!いまなんでもするって!!」
優太はノリでなんでもするってという言葉が出てきたかと考えていた。
「...うん、するよ。」
しかし、その意味は全然違った意味だったようだ。
「いやぁ、えっ?そうじゃないって。...って、本気で?」
「...うん。」
「...いつから?」
「えっとぉ、最初から?」
「なんで疑問形やねん。ってか?えっ?....」
小さな沈黙が続く。
「...何よ?」
「いやぁ...その感情を持ってさ、よく前に俺が言ったさ、おっぱいとちっぱいどっちが好き?って聞いて、おっぱいかなぁ。って答えたなあって。」
「...そうしたらもっと仲良くなれるかなぁって思って。」
「いや、おかしいやんかさ。」
「てかさ、こういう可愛い感じの部屋に上がり込んでなんでなんも感じへんの?このくまちゃんとかさ?」
「いやさぁwwww」
優太は笑って、段々理解してきた。
「そっち笑ってるけどさあ!私はこのゲーム優の為に買ったんやで!勉強で忙しい優を誘う為にバイトもして!」
「えっ!ゲームも?」
「そうやで?私、優の為に頑張ったのにさ?」
「そうなんか?」
「文化祭ちゃんと成功させたからデートした時も。」
「そういえば二人で回ったな。」
「そやで、だからさ。」
「なんや。」
「好きやから、行かんといて。」
「いやぁううん?」
「...やっぱダメよな。ごめん。」
恋は俯いて涙ぐみ始めた。
「いやあいやあごめんごめん。俺はさ、どっちかっていうと谷川さんの方がタイプやけど、お前の方が大事やからさ。」
「やから、何?」
恋は優太の方に顔をあげる。
「付き合っても、ええで。」
「もう、他の女の子の話しやんといて!」
「もう彼女気分かいな!」
これが親友としての話、そしてこれからは彼女としての話だ。
友愛恋愛 @jyujyumo
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