王女と迷路
早瀬退化
王女と迷路
ある国に、それはそれは
王女様に
ある日、遠い国から
「皆の者、聞きたまえ!私は、かの邪悪な魔族の親玉を打ち倒した勇者である!王女様にお目にかかりたい!」
国民は、勇者の来訪を
「お初に、お目にかかります。王女様。
「えぇ、お噂は
謁見の大広間に、
その
「王女様、どうか、私めと結婚していただきたい」
彼女の美しさに、彼は
「ふふふ、
「条件とは何でございましょう?」
「ある迷路に、私たちは酷く困っておりますの。魔族の残党が潜んでいるらしいのです」
「魔族の討伐ですか?王女様」
「えぇ、出入り口は把握しておりますの。勇者様には是非とも迷路の攻略をお願いしますわ」
「お安い御用です。王女様。すぐにでも参ります」
「では、使いの者が案内致しますわね」
王宮から衛兵が、勇者を迷路に案内し、彼は、迷路に入りました。
それから後に彼は、確かに魔族の残党と戦って出口に到達したのです。出口の先で待っていた王女様は、変わらぬ若く美しき顔のその口を開きます。
「40年ですか……まぁ良いでしょう」
「では王女様、結婚を」
彼の枯れた喉から発せられた、その求婚を聞くなり、王女様は、悪魔的とも形容できそうな笑みを浮かべて、手鏡を差し出します。
その怪しく
王女と迷路 早瀬退化 @hayase_taika
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